哨戒艦沈没:「北の偵察総局の仕業と確認」

情報当局「どの部署が主導したかを把握」

決定的な状況証拠を確保

 対北朝鮮情報当局は、北朝鮮の対南工作統括機関の「偵察総局」が哨戒艦「天安」の沈没を主導したことを裏付ける状況証拠を三つほど確保し、「天安」の沈没は北朝鮮の仕業であるとの結論を下したことが、6日までに分かった。

 偵察総局は、昨年2月に朝鮮労働党傘下の作戦部(スパイ潜入)と35号室(海外工作部署)が人民武力部傘下の偵察局と統廃合して結成された、対南工作の総本部だ。

 政府当局者は、「偵察総局の傘下には従来の偵察局のほかに作戦局(党作戦部)、対外情報局(党35号室)など幾つかの部局がある。『天安』事故は偵察局と作戦局がタスクフォース(特別作業班)を組んで引き起こしたものとみられる」と話した。この偵察局は過去に、大統領府(青瓦台)襲撃事件(1968年)やラングーン事件(1983年)なども指揮している。

 党作戦部(偵察総局作戦局)は、現在対南工作を統括する呉克烈(オ・グクリョル)国防委員会副委員長が20年間にわたり主導した部署で、スパイの海上・陸上潜入を担当している。

 政府筋はこの日、「北朝鮮介入の可能性については、韓米情報当局が各種情報を逆追跡して状況証拠を収集してきた」と述べ、三つほどの決定的な状況証拠を確保したことを明らかにした。情報当局は、米国の偵察衛星とU-2偵察機、韓国軍の金剛・白頭偵察機、通信傍受基地などを通じて収集した情報とさまざまな証言を総合し、こうした事実を把握した。

 情報当局はまた、「天安」沈没に動員されたと推定される小型潜水艦もしくは潜水艇の動きも具体的に確認したという。情報当局はこうした判断について、軍民合同調査団の総合調査結果が明らかになる20日以降、適切な経路を通じて発表する予定だ。

 一方、合同調査団は引き揚げられた「天安」の煙突から火薬痕を確認したほか、船体内で発見されたアルミニウムの破片が魚雷の一部である可能性が高いと見て、さらに詳しく調べている。

アン・ヨンヒョン記者

【ニュース特集】哨戒艦「天安」沈没

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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