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「カルスポリン」牧場物語
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薬剤使用とにおいを軽減生産性を改善する生菌剤の利用
生菌剤の利用
 このように独創的な手法の林田商事の農場で採用され、事業を発展させる一因となっているのが、2年前から使用し始めた枯草菌を有効成分とする生菌剤の飼料添加物『カルスポリン』。石川部長はこの生菌剤に出合った当初は「カルピスの生菌剤って効くの?」と半信半疑だったそうだが、300頭の母豚を対象に使用してみると、「見る間に農場の状態が改善されていった」ため、石川部長自身が生菌剤を集中して90%にまで利用規模を拡大した。
 カルスポリンは、胞子形態の枯草菌の一種(バチルスサブチルスC-3102株)をカルピス(株)が商品化したもので、有用菌を増やし、有害なウェルシュ菌やサルモネラ菌を減少させるとして、すでにブロイラー農場では多数採用されている。人間が食する納豆の納豆菌もこの枯草菌の仲間である。
 採用以来、農場見学者から「ここの豚は色、毛艶がいい」「元気できれいな目をしている」「コロコロと太って元気だ」と異口同音に賞賛されるようになった。確かに分娩舎はピンク色の元気な仔豚ばかり。では生菌剤で具体的にどんな影響があったか紹介する。
生産性の改善
 生産成績への影響は飼料効率の向上ばかりではない。以前、無薬飼育に取り組んでいた農場では、子豚は連鎖球菌が原因の病気などにかかり随分悩まされた。ここに生菌剤を導入して腸内菌叢を改善した結果、子豚には病気がほとんど出なくなった。今では、ワクチン会社が毎月採血をしても病気の痕跡が出てこないため驚かれたほど。生産性については、年間の離乳頭数が以前は母豚1頭あたり平均18頭に対し、2001年では21頭に増え、2002年はさらに増加を見込む勢いだという。
薬剤使用量が激減
 林田商事では子豚の下痢に長い間悩まされたため、病気を抑えるために母豚・子豚ともにほぼ「薬漬け」になっていた農場もあったが、生菌剤を使用し始めてからは下痢症状がほとんど出なくなった。現在では母豚への抗生剤使用は一切なく、子豚への薬剤投与も70%減少。ほどなくして母豚・哺乳期だけではなく、離乳以降出荷までの全ての期間に常時生菌剤を給与するようになり、その結果、離乳期・肥育期についても薬代を約50%カットしつつ、事故率も減少させることに成功している。
においの軽減
 農場のにおいが軽減されたことも大きな変化の1つ。これは、生菌剤を摂取することにより豚の腸内で有用菌が増える一方、悪臭の元となる腐敗物質を産出する有害菌が減少し、排泄物のにおいが圧倒的に少なくなるためだ。
 同社ではもともと、おが粉豚舎でオールインオールアウト方式を採り入れていた。有害菌や害虫を発酵熱によって死滅させた戻し堆肥の上におがくずを敷く方式で、廃棄物の問題は生じていない。この土床に住む微生物の働きで豚舎内のにおいは抑制されていたが、さらに生菌剤の使用で腸内菌叢を改善、排泄物中の悪臭のもととなる物質や悪臭産生菌が減少して相乗効果があったものと思われる。においの軽減はやはり腸内菌叢の改善と関係があるようだ。
おが粉を敷いて生菌剤との相乗効果でにおいを抑制
おが粉を敷いて生菌剤との相乗効果でにおいを抑制
肉質の改善
 お客様の評価に直接繋がるような変化もあった。肉のにおいの問題だ。腸内で有害菌が産出する腐敗物質のにおいは腸管を通過して肉、特に脂身に移行し、人がこれを食べると「獣臭」と感じる。同社が生産する豚は、生まれてから出荷されるまで一貫して生菌剤を給与されているため良好な腸内環境にある。したがってにおいのもととなる物質の産成が低く抑えられており、獣臭のないおいしい肉となる。試みに、約30人で林田商事の白豚と一般の黒豚との食べ比べを行ったところ、はじめはみな黒豚に飛びつくが、皿が空になったのは白豚で、結果ははっきり林田商事に軍配が上がった。特に脂身のおいしさは際立っており、参加者から「いくら食べても胸焼けしない」と言われたという。
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