韓国の金融機関リスクは米英以上、S&Pが分析
韓国の金融機関が、世界的な金融危機の震源地となった米国や金融危機による被害が大きかった英国の金融機関よりも高いリスクを抱えているとの分析が示された。
格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は4月20日付で発表した「G20(主要20カ国・地域)の銀行リスク相対評価」と題するリポートで、韓国の金融機関のリスク評価(1-10点、点数が高いほど高リスク)を4点とした。韓国は米国、英国のリスク評価を1点上回った。
G20で韓国よりも金融機関のリスクが低いと判断されたのは、日本(2点)、カナダ、オーストラリア(1点)などだった。中国、インドは6点で、韓国よりもリスクが相対的に高いことが分かった。ロシア、インドネシアは8点で、金融機関の破たんリスクが最も高いと分析された。
韓国の金融機関が中位のリスク評価を受けた背景としては、金融緩和政策の維持が挙げられる。1年2カ月にわたり低金利基調が維持され、融資が急増したことがリスクを押し上げた。韓国政府が銀行を通じ、中小企業への融資保証を行ったり、庶民向け融資を奨励したことも、リスク評価に悪影響を与えた。
今回の評価を担当したS&Pのジョン・チェンバーズ専務は「韓国は拡張的通貨政策に加え、(G20が検討中の銀行税など)金融市場規制が実施されれば、コストの一部が融資顧客や投資家に転嫁される可能性がある」と指摘した。銀行税などの金融規制は、今年11月に開かれるG20首脳会合の主要議題となり、各国金融機関の収益に悪影響を与えるとみられている。
S&Pのクォン・ジェミン韓国担当常務は「今回の評価は、各国経済の安定性、金融市場で銀行業が占める比率、家計向け、企業向けの貸出規模などを総合的に考慮した結果だ。経済規模や金融システムの歴史を考えると、韓国を米英と単純には比較しにくいが、中期的には韓国のほうがリスクが低いとは言えない」と指摘した。
イ・セヌリ朝鮮経済i記者
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