韓国の証券システムを採用したインドシナ3国(上)

創刊90周年特集 「コリア・スタンダード」の世界普及

 今年2月25日、ラオスの首都ビエンチャンの郊外・ポンタン地区にあるラオス証券取引所の建設現場は、韓国の建設工事現場さながらのスピード感にあふれていた。骨組み工事が真っ只中の現場では、作業員の手足や工事車両が強烈な熱帯の日差しの下、休むことなく動いていた。

 カムシン・パタナ現場所長は「まったく、上からは納期に間に合わせろとしつこく催促されるため、朝6時から夜12時まで働いていますよ。そもそもラオスでは考えられないことです」と話した。それでも「これほど重要な建築工事を任されるようになったのは、大きな誇り」と自負をのぞかせた。

 今年10月のオープンを目標に工事が進められている証券取引所は、「静かなる隠とんの国」ラオスの自信と経済改革の象徴だ。2008年に年率7.5%の成長を達成し、昨年は東南アジア最大のスポーツイベント「東南アジア大会(SEA)」を成功させたラオス政府は、証券取引所をランドマークとしてポンタン地区一帯を金融産業特区に作り上げる計画だ。

 世界に存在する数少ない共産国家ラオスで、資本主義の花といえる株式市場を誕生させる「種まき」役を務めているのは、韓国だ。

 韓国取引所がラオス政府と了解覚書(MOU)を締結し取引所設立の準備に着手したのは、07年のこと。ラオス政府は建物と土地を、韓国取引所はIT(情報技術)システムと教育を、それぞれ現物出資する同業方式を交わした。これにより、ラオス証券取引所の中核インフラとなるITシステムには、韓国取引所が09年に開発した「EXTURE」が導入される予定だ。

現在建設中のラオス証券取引所のモデルは、韓国の証券取引所だ。2月25日、ラオス証券取引所の工事現場にて、韓国取引所のソン・ギミョン課長(写真右から3人目)と、ラオス取引所設立準備委員会の職員らが白い安全帽をかぶった工事責任者に同行している。/写真=チェ・ギュミン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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