金総書記訪中:露出と潜伏、大連滞在2日間(下)

初日はホテル正門、二日目は地下通路を利用

 金総書記は3日午後に大連港と隣接する造船所を視察、夜には棒槌島国賓館で王家瑞・中国共産党対外連絡部長や、陳政高・遼寧省長らと夕食を共にした。午後8時ごろフラマ・ホテルに戻ったが、すぐには中に入らず、20分ほど星海広場の夜景を楽しんだ。ある日本人記者は、「警護上の懸念があるにもかかわらず、大連の夜景を見物したというのは、何らかのメッセージを伝えようとしているとみられる」と分析している。

 その夜、金総書記はフラマ・ホテルで大連の企業家らと面談し、羅先市開発に関する意見を求めたとのことだ。

 4日午後、ホテルで昼食をとり休息した金総書記は、4時(韓国時間5時)ごろホテルを出た。その後、7時に出発した特別列車で錦州を経由し、一晩かけて北京に移動したとみられる。金総書記は北京で中国の指導者たちと会い、今回の訪中で同行の有無が注目されている自身の後継者、三男ジョンウン氏を紹介すると言われている。

 突発的な隠密行動で世界を驚かせた金総書記だが、その心中はあまり穏やかではなさそうだ。足元に火が付いた状態の経済難打開、韓国海軍の哨戒艦「天安」沈没に対する妙案探し、6カ国協議復帰の方法論や時期などが頭を離れないためだ。また、表面的な態度とは裏腹に、「財布のひもをすぐには緩めない」中国も、金総書記にとっては扱いにくい相手だ。特別列車の中で、金総書記はそうそうゆっくり寝てもいられなかったことだろう。

大連=チ・ヘボム記者

【ニュース特集】金総書記4年ぶり訪中

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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