サムスン生命の株式公開、40倍の応募超過

 今月12日に上場予定のサムスン生命の新規株式公開(IPO)は、公募株式が40.6倍の応募超過となる人気ぶりを示した。

 上場主幹事の韓国投資証券が3日から4日にかけ、1株11万ウォン(約9330円)でサムスン生命の株式公募を行ったところ、総額19兆8444億ウォン(約1兆6800億円)の応募があった。IPOへの応募規模としては過去最高を更新した。

 これまで、IPOへの応募規模が最高だったのは、1997年に上場し、11兆5000億ウォン(現在のレートで約9760億円)の応募があったKT&G(旧たばこ人参公社)だった。株式公募に5兆ウォン(約4200億円)以上の資金が集まったのも、2007年のサムスンカードの5兆9570億ウォン(約5060億円)以降初めてだ。生保業界のIPOとしては、今年3月に上場した大韓生命の株式公募に4兆2199億ウォン(約3580億円)の申し込みがあり、23.7倍の応募超過となった。

 公募株式の競争率を受付証券会社6社別に見ると、韓国投資証券が36.1倍、新韓金融投資が35.1倍、ウリ投資証券が80.5倍などとなっている。

 市場関係者は、サムスン生命のIPOに余裕資金が大量に流入したとみている。金融投資協会の統計によると、短期資金の代表的運用先であるマネー・マーケット・ファンド(MMF)の残高がサムスン生命のIPO募集直前の先週だけで4兆ウォン(約3400億円)減少したほか、証券会社の総合資産管理口座(CMA)の残高も減少した。

 SK証券のチェ・ソンラク研究員は「市中には資金があふれている。個人投資家がIPOを狙う傾向はさらに強まっている」と指摘した。

金起弘(キム・ギホン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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