金総書記訪中:最高級ホテルの「総統部屋」に宿泊(下)

 一行が滞在している期間は、ホテルの玄関から厳しいセキュリティーチェックが行われていた。同ホテルの従業員は、「北朝鮮から総統(=金総書記)が来た」と話していた。金総書記の儀典車には救急車1台も含まれており、ホテル前には「平壌92-1517」というナンバープレートを付けた25人乗りの中型バスも待機していた。

 同日午前、ホテル内で休息を取った金総書記は、午後には3回も外出したことが確認されている。一行は午後2時30分ごろにホテルを出て、午後4時ごろ戻ってきた。ある目撃者は「1時間半で戻ってきたところを見ると、近くの大連港を視察したとみられる」と話す。続いて午後5時30分に再びホテルを出て、大連市中心部から東南へ約5キロ離れたリゾート地・棒槌島のホテルに移動、中国側が主催した歓迎夕食会に出席したことが確認されている。中国最高指導部の一人、李克強副首相がこの夕食会を主催したという情報があるが、確認できていない。金総書記は同日夜、夜景を見るため再び外出した。

 金総書記の訪中前日の2日には、中国側の中朝国境地帯にある丹東市一帯では警備態勢が大幅に強化された。鴨緑江鉄橋や丹東駅を一望できる中連ホテル、国門ホテルなどでは、新規の宿泊客を受け入れないばかりか、これまで滞在していた宿泊客をチェックアウトさせた。3日午前0時ごろには、川沿いの鉄橋近くにいた日本人記者二人が警察に連行され、約2時間拘束された後に釈放された。午前4時30分ごろには警察官約200人が丹東駅と鴨緑江沿いに2-3メートル間隔で配置され、午前5時15分(韓国時間6時15分)ごろ金総書記を乗せたとみられる特別列車が鴨緑江の鉄橋を通過した。

 主な外信各社は同日、金総書記の訪中をメーン・ニュースとして報道し、「デリケートな時期に4年ぶりの訪中」という点に焦点を当てた。AFP通信は、「金総書記の今回の訪中では、中国は北朝鮮に経済支援を提供する対価として6カ国協議への復帰を促す」との見方を示している。

大連=チ・ヘボム記者

北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員

【ニュース特集】金総書記4年ぶり訪中

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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