「ハード面よりソフト面の援助重要」

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信用保証基金・安沢秀理事長に聞く

 信用保証基金の安沢秀(アン・テクス)理事長は「金銭的恩恵に基づく援助の時代は終わった。少額の金銭的利益にこだわるよりも、緊密な協力関係を維持しながら、両国にともに利益をもたらす戦略を提示できなければならない」と指摘した。

 同基金は07年から最近まで12回にわたり、約200人の職員をベトナム現地に派遣し、ベトナム投資開発銀行(VIDB)に保証ノウハウを提供してきた。安理事長は「物的経済援助が今後数十年を見据えた経済戦略とするならば、ソフトウエア援助は数百年にわたり両国関係を緊密にするための種まきに当たり、政治、経済の両面にかかわる総合外交だ」と指摘した。

 以下は安理事長の一問一答。

ベトナムに保証技術を提供したきっかけは何か。

 「企画財政部の経済発展経験共有事業で、07年から職員がベトナム現地でさまざまな技術移転活動を行った。当時ベトナムには全国に六つの地域信用保証財団があったが、実質的に運営されているのは2カ所だけで、保証実績も微々たるものだった。現在は11カ国、16の会員機関に保証技術を提供している」

「ソフトウエア援助」の意味は。

 「戦争の廃虚から短期間に目覚ましい経済成長を遂げ、さまざまな危機を巧みに克服した韓国の経験は、開発途上国がうらやむ貴重な資産だ。ある国家の経済システムが他国に移植されれば、企業の投資と資源開発といった経済的利益が自然に付いてくる。ただ、援助過程でのたゆまぬ説得と努力を通じ、『真の友好国』だという印象を植え付けることが重要だ」

宣政敏(ソン・ジョンミン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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