野球:故障から復帰、輝き放つ選手たち(上)

 最近、韓国のプロ野球界では「サウザンド(1000)クラブ」が新たに注目を集めている。けがで登録を抹消され、長年にわたるリハビリ生活を乗り越え、見事復活を遂げた選手たちのことだ。こうした選手たちにとっては、数百日の登録抹消など取るに足らない。少なくともその期間が1000日以上にならなければ、本当の意味で「苦労した」とは言えないからだ。SKの厳正郁(オム・ジョンウク)選手、イム・フン選手、ロッテのイ・ミョンウ選手、LGのキム・グァンサム選手がその主人公だ。

 4月11日は「サウザンドクラブ」にとって、忘れられない日となった。この日、SKの厳正郁投手とLGのキム・グァンサム投手が共に勝利投手となったのだ。厳正郁投手は木洞球場で行われたネクセン戦で、5回を投げ1安打1失点の好投を見せ、勝ち星を挙げた。2005年8月21日に行われた現代(07年に解散)との対戦で、途中登板し白星を挙げて以来、実に1676日ぶりのことだ。これが、先発登板での勝ち星となると、04年8月10日の現代戦(2070日ぶり)にまでさかのぼる。

 中央高校を卒業し、2000年にSKに入団した厳正郁投手は、最高時速158キロの直球で球界に名をはせた。しかし、制球に難があり、評価は常に有望株という次元にとどまっていた。その後、06年10月に肩の手術を受けたのを皮切りに、07年1月にはひじの靭帯接合手術、08年7月にはひじの骨の破片の摘出手術などを受け、ファンの記憶から徐々に遠ざかっていった。だが、再起復活を遂げた厳正郁投手は、球速が150キロ前後にまで回復し、第2の野球人生を歩み始めた。

 同日、蚕室で行われた斗山戦で5回と3分の1を投げ、9安打4失点(自責点3)で勝利投手となったLGのキム・グァンサム投手は、05年9月28日に行われたSK戦での白星以来(1656日ぶり)となる大金星に、思わず笑みを浮かべた。途中、打者への転向を試みたものの挫折。再び投手に挑戦し、勝ち得たマウンドだった。その間、2年の歳月が流れた。06年に右ひじの手術を受け、07年には打者への転向を試みたが、投手と打者では使用する筋肉が異なり、うまく適応できなかった。それに外野は競争が激しく、チャンスも回ってこなかった。結局、昨年8月に再びマウンドに上がることになったが、投球の際に体が前方に傾く以前の悪い癖が解消され、コントロールも良くなった。

スポーツ朝鮮/朝鮮日報日本語版

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