TBSが、ついに自局のドラマ制作を諦めて外国に丸投げしちゃったと批判されている韓国ドラマである。「冬のソナタ」の夢よもう1度と期待して出した割には、初回の視聴率10.1%、2回目はついに8.8%と急降下して惨敗。当たり前だ。動機が不純だからだ。金だけ出して視聴率を稼ぎたいとは、作り手としての資格放棄である。
NSSという諜報組織の要員、キム・ヒョンジュン(日本で人気のあるイ・ビョンホン)と友人のチン・サウ(チョン・ジュン)が、苛酷な採用試験を受けるのが第1回で、そこには既に、NSSプロファイラーのチェ・スンヒ(キム・テヒ)がいた。彼女と2人の要員との恋愛模様が縦糸、北朝鮮人や日本人が絡むスパイやテロの脅威が横糸。2回目には日本の秋田が出てきたが、あまり必然性がない。ただロケがしやすかっただけか?と突っ込みたくなった。
キム・テヒは一見美人だが、歯並びは余りにも人工的で美容整形ミエミエだし、こんな小娘がスパイ組織の上司とは笑える。第1回放映の日の朝、情報番組に彼らが生出演して盛んにPRしていたが、その効果はなかったのである。あくまでもドラマは作り手の情熱と人間凝視の深さ次第で、姑息な宣伝では大向うは跳び付かないほど視聴者は悧巧になっている。ただ、見習う点があるとすれば、平和ボケの日本に比べ、徴兵制もある韓国の青年たちのシリアスな現状がドラマにも現われていて、遥かに迫真的な設定が使えることだ。
(黄蘭)
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