社民党は25日の常任幹事会で、夏の参院選比例区に新社会党前副委員長の原和美氏(60)を社民党公認で擁立することを決めた。党内には旧社会党時代に分裂した最左派勢力である新社会党との共闘に慎重な意見もあったが、護憲派を結集し、党勢の拡大につなげる考えだ。
原氏は1983年に神戸市議に初当選、旧社会党兵庫県本部執行委員などを歴任。96年、自衛隊合憲や日米安保容認など旧社会党の方針転換に反発した最左派党員による新社会党結党に参画した。新社会党の地方議員は現在約100人で、党員は約5千人いる。
社民党は公認の条件として原氏に入党を求めており、原氏は14日までに新社会党を離党して社民党に入党した。
社民党の重野安正幹事長は25日の定例会見で、社民党と新社会党が合併する可能性について「そういう議論はみじんもない」と語った。