特集「もんじゅ」運転再開
信頼取り戻せるか
1995年12月に起きたナトリウム漏出火災 事故以来、運転停止している高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)が、14年と5カ月ぶりに運転を再開した。経済産業省原子力安全・保安院の事前の立ち入り検査を経て、5月6日午前10時36分、日本原子力研究開発機構が原子炉を起動した。
燃やした以上の燃料を生み出すことから、エネルギー資源の有効活用に大きく貢献するとして、「夢の原子炉」と期待されながら、事故で研究開発は頓挫。虚偽報告や現場撮影ビデオの隠蔽などで、国民の不信を増幅し、一時は廃炉の瀬戸際に立たされたこともあった。
当時の組織は解体され、2005年から2年か けて、ナトリウム漏れ対策の改造工事も実施、「もんじゅ」の安全性は大幅に強化されたという。
失われた信頼を取り戻すことはできるのか、今度こそ「夢」の実現に近づくことはできるのか。
運転再開が迫った4月27日、原子力機構の許可を得て、規制の厳しいもんじゅの内部を取材した。
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