「犯罪からの子どもの安全」とは

本文

センタースタッフ

(写真)センタースタッフ

【マネジメントグループを代表して一言】

 この「犯罪からの子どもの安全」領域は、平成19年度に新しく立ち上がった領域ですが、この領域を立ち上げるに当たり、センター事務局は、初めての、そして我々にとっては非常にハードな試みをしました。それまでのセンターの業務のやり方について、もっと社会に役立つ分野に焦点を当て、現場の方々の問題意識をよく把握するべきであるという指摘を受け、本領域の設計をするにあたっては、いろいろな方々からのお話を聞かせていただきました。安全安心問題に取り組まれている大学の先生、企業の技術開発関係者、現場で実際に活動されているNPOの方々、教育委員会・学校・PTA等の教育関係者などなどです。インタビューした人数はのべ80数名にも及び、これらの方々の現場での苦労や、何が今問題となっているかについて本当に多種多様なお話を頂戴しました。1つの研究開発制度を作り出すのに、これだけのいろいろな分野にわたる人たちの考えを、他に任せず、自らが考え、動いて作り出すという試みはおそらく初めてのことではないかと思います。文字どおり「手作り」の努力の成果であると言えます。

 領域が立ち上がった後も、具体的プロジェクトを採択したアドバイザーとプロジェクト実施者、そして私たち事務局との間での密なコミュニケーションを欠かさないよう、およそ一月に一回の割合で会議を開いたり、現場を訪問したり、合宿を企画したりと、これらもプロジェクト運営の新しい試みであるといえるでしょう。ある意味、大学の体育会系運動部のような気分も味わっていますが、子どもを犯罪から守るという目的は、誰にでも身近で切実な問題であるといえます。微力ではあるが、このような社会問題にしっかりと向かい合い、そして解決のための知恵を出したい、そういう思いを忘れないようにこの領域を進めていきたいと思っています。

企画運営室長  篠崎 資志