「犯罪からの子どもの安全」とは

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新谷 珠恵

(写真)新谷 珠恵

【プロフィール】

社)東京都小学校PTA協議会会長。お茶の水女子大学文教育学部卒業後、都内中学校教諭を経て、渡米。海外の教育事情に触れた経験を活かし、社会福祉法人内教育研究所相談室専門相談員及びボランティアコーデイネーターとして、教育支援を行なう。PTA活動を基盤とした、調査研究、協議をもとにした啓発活動及び実践活動を通じ、広く教育の質の向上を目指す。生涯学習の視点から、家庭の教育力向上を視野に、学びあい、支えあいの人間関係ネットワーク、システム構築に力を注ぐ。

【一言】

物理的にも、精神的にも、日本社会における子どもの安全は、十分に確保されているとは言いがたい状況が続いています。保護者のみならず、社会全体での危機感が高まりつつある今、私たち保護者は、町でも、電脳空間でも、あらゆる場面において、子どもを犯罪被害者とさせないために、人と、学校と、地域と、組織と連帯・協力し、日々様々な安全活動を地道に実践しています。

また、子どもたち自身に、危機管理・危機回避能力を身につけ、健やかな成長を遂げて欲しいという願いのもと、家庭教育・学校教育・社会教育の更なる質の向上を図るため、努力を惜しまない覚悟です。

しかしながら、自らの非力さに限界や不安を感じることも多いのが、私たち親の現実でもあります。今回の事業を通じ、専門研究や実践分析を通じた知見をもとにした、効果的なシステムやデバイス、あるいは実践活動への指標などが提示され、子どもたち、ひいては日本社会全体の安心・安全な幸福につながることを大いに期待しつつ、保護者を代表し、皆様のご尽力に改めて感謝する次第です。