木俣議員、参院職員もボコボコか
傷害容疑で書類送検された「政界の朝青龍」こと民主党の木俣佳丈参院議員(40)が3日、事件発覚後初めて名古屋市で記者会見を開き、陳謝した。しかし、木俣氏による暴力行為を告発する電話や複数の怪文書が、関係者に寄せられていることが判明。鳩山由紀夫幹事長(58)は同日、告発が来ていることを認め、事実と確認されれば、現在検討されている役職停止や厳重注意以上の重い処分に踏み切る考えを示した。
事件発覚後、初めて姿を見せた木俣氏は「大変な事件を起こし、被害者の方に大きな痛手を負わせ、国民や県民にも大変な迷惑を掛けた。心からおわび申し上げる」と頭を下げた。知人と飲酒中に飲食店の女性従業員を蹴ったとされるが、当時の詳しい状況について「酒を飲み過ぎて記憶にない」と述べた。「普段は記憶を失うような飲酒はしない。こんな事件を起こしたのは初めて」と強調。議員辞職について聞かれると「ひたすらおわびしたいという思いだけ」と述べ、進退には触れなかった。
木俣氏は「初めて」と強調したが3日までに、民主党の元秘書を名乗る匿名の人物から国会関係者のもとに、木俣氏の暴力行為を告発する電話が寄せられていたことが分かった。この人物は「彼は秘書などに暴力をよくふるう」「特別委員会の委員長をしていた時、運転手である参院職員をボコボコにしたこともある。職員とは示談したが、示談金は会派の金から出た」などと指摘。木俣氏の議員辞職を求めたという。
参議院広報課は「そのような事案は報告されていない」と話した。
この問題に関連し、鳩山幹事長は3日、「いろいろ調査しないといけないところも出ている」と発言。「いろいろな調査とは何か」と質問されると、匿名の電話があったことを認めた上で「本人はそのようなことはしていないと話しているが、関連するようなことが1つでもあったのかどうか調べている」と述べ、党幹部が電話の内容について調査していることを明らかにした。
民主党では、週明けにも木俣氏に役職停止や厳重注意などの処分を出す方向で検討しているとされる。鳩山氏は「それ(検討している処分)以上の話をしなくてはならないことが分かれば、それ以上の処分にしなければならない」と述べ、事実関係の調査を急ぐ考えを示した。
[2006/2/4/09:02 紙面から]
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