飲酒事故の巻き添えで女性死亡　愛媛、パトカー追跡中

　２９日午前４時ごろ、愛媛県宇和島市寄松の国道５６号で、県警のパトカーに追跡されていた乗用車が、前方の乗用車を追い越そうとした際に回転し、反対車線側の電柱などに衝突し大破した。

　前方を走っていた乗用車の宇和島市夏目町、自動車代行運転手毛利和代さん（５９）が事故に巻き込まれ、間もなく死亡。宇和島署によると、大破した乗用車から飛び出した重さ約５キロの発電機が側面の窓を突き破り、頭部を直撃したとみられる。

　追跡されていた乗用車の加藤和斗飲食店員（２０）＝同市保田＝も車外に放り出され、頭などを強く打ち死亡した。血液１ミリリットル中に２・２ミリグラムと多量のアルコールが検出され、同署は飲酒運転をしていたとみている。同署は自動車運転過失致死などの疑いで、被疑者死亡で書類送検する方針。

　パトカーは車が信号無視したのを発見し、約２キロ追跡していた。毛利さんは代行運転の仕事中で市内の客の自宅へ向かうところだった。パトカーの宇和島署員２人にけがはなかった。