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【ドラニュース】


チェン苦悩

2010年5月6日 紙面から

 完敗だった。5日の阪神戦(ナゴヤドーム)、先発のチェン・ウェイン投手(24)が4回でKOされた。救いは和田一浩外野手(37)の11号アーチだけ。これで試練の9連戦は4勝5敗。ここから心機一転、巻き返しを。

◆阪神9−1中日

 耳をつんざく虎党の声援のなか、チェンがどこか覚めたような表情でマウンドに立ち尽くした。2点差を追う4回2死一、二塁。新井にスライダーをとらえられ、左中間席に3ランをぶち込まれた。2回にもマートンに同じスライダーを2ランにされた。序盤のこの2被弾で勝負ありだった。

 「ストレートに威力がないのかもしれない。悩み? 悩んでいないとおかしい。開幕(直後)以外、何でそんなに打たれるのかなと思う…」。今季最短となる4イニング、6失点KOで4敗。今季初登板完封勝利をあげた3月27日の広島戦(ナゴヤドーム)以降、6試合連続で勝ち星から見放されているチェンは苦悩を口にした。

 田村バッテリーコーチは「セットポジションの時がいまひとつ」と言う。試合終盤には、ベンチで戦況を見つめるチェンの隣に座り即席の“反省会”を開いた。同コーチが「お前の1番良いところは何だ?」と聞いたところ、チェンは「ストレートです」と答えたという。本塁打を浴びた球は2球ともスライダー。「スライダーを投げるなというのではなく、(基本となる直球を)思いきり投げろと言った」と説明した。

 谷繁、小山、松井雅と、なかなか固定しないチェンの女房役についても、田村コーチは「こっちも何が1番良いのか探している」としながらも、「チェンの調子が上がってこなければ一緒だから」と付け加えた。森ヘッドコーチは「次は大丈夫じゃない。いろんなことが分かったから」と立ち直りに期待した。

 「納得した直球? まあ初回だけでしたね」とチェンも不調の原因の1つは直球にあるとみている。次回先発は交流戦。チェンにとってもチームにとっても、大きな意味を持つ試合になりそうだ。 (中谷秀樹)

 

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