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【政治部デスクの斜め書き】新しい「鳩山論」の時期が来た (1/3ページ)
このニュースのトピックス:鳩山内閣
ある女性が妻に電話で言った。「政権も始まったばっかりだからと思って我慢してきたけど、もう我慢できないわ」。突き放すように鳩山由紀夫首相を切り捨てるその言い方に、妻も驚いたという。
昨年8月30日の衆院選での「政権交代」。この価値を強く感じていた有権者たちも、ついに「さじを投げた」。
米タイム誌が5月10日付の特別号で発表した「世界で最も影響力のある100人」に、鳩山首相が選ばれたニュースも悲しく響く。
民主党が掲げる「政治の主導」などは達成できていないが、「事実上、一党支配だった国から民主主義が機能する国に変えたことは、ほめる理由として十分だ」とタイム誌。だが、これも同誌が用意した「花道」と読むことができる。
「鳩山論」は新しいフェーズに入った。
これまでは「鳩山はどうすべきか」という議論をしてきたが、これは、もう必要なくなった。
新しい「鳩山論」は、「鳩山の失敗から何を学ぶか」だ。
最大のものが、鳩山首相が去ったあと、米軍普天間飛行場の移設問題がどうなっているか、だ。
話をここまでグチャグチャにした上で、途中で放り出されたら、民主党の後継政権にとっても、やっかいこの上ない。
鳩山首相の残務は、これから1カ月間で、普天間問題で「次期首相に何を引き継ぐか」に絞られている。
鳩山首相に残された道は、現在持っている腹案(?)で、鹿児島と沖縄などで「土下座」して回ることしかないだろう。土下座を続けて、最後には、自らの進退と引き換えに、地元に飲んでもらう。