「米国に行って、人間的に強くなれたと思います。自分が動くか、動かないかで道は変わってくるんです」。約10カ月の留学を終えて帰国した阿部は、サンケイスポーツのインタビューに自信に満ちあふれた表情で、そう語った。
「矢吹春奈」の芸名でグラビア界を席巻、掲載雑誌がすぐに売り切れることから“完売クイーン”の異名を持つなど絶大な人気を誇ったが、昨年3月に突然、芸能活動を休止した。
「自分の中で煮詰まってしまったというか、限界を感じて…。このまま自分がどうなるのか、不安もありました」
所属事務所も辞め、自分を見つめ直すために向かった先は、ロサンゼルス。「海外で新しいものを吸収したり、やりたいことを見つけられればと思って」。留学の受け入れ先を探し、学生ビザ取得の手続きもとり、同6月に渡米した。
最初の2カ月はホームステイ、その後はルームメイトと生活。週5日は語学学校で1日5時間、英語の授業を受け、日常会話には困らないまでに上達。学生時代からの夢だった留学生活を満喫する中、運命的に“出会った”のが、友人の誘いで週1回、習い始めた「アクション」だった。
「パンチや蹴りといった基礎や殺陣などを教わったのですが、すごく楽しくて。ショーにも出ましたが、すごい達成感がありました。これがきっかけで、アクション女優になりたい、と強く思うようになりました」
新たな目標を見つけて4月中旬に帰国した阿部は、今月から新事務所と契約。留学中、本名の阿部真理子でブログを書いていたことに加え、音の響き&画数などから「阿部真里」の名前で再出発することに決めた。
「矢吹春奈の名前に未練ですか? ないです!! 過去のことにとらわれていても何も進まないですから」ときっぱり。
当面は、女優だけでなくバラエティーなど幅広く仕事をこなしながらアクション女優への道を突き進む。その先には「ハリウッド進出」という大きな夢も。オーディションにも積極的に挑戦する意向で「ハリウッドに進出して後輩に道を作っていけるような女優になれたら」。海外留学で人間的に一回り成長した阿部真里の今後に注目だ。
【阿部 真里(あべ・まり)】
本名・阿部真理子。1984年12月18日、東京都生まれ。25歳。17歳で芸能界入り。「矢吹春奈」の芸名で03年テレ朝エンジェルアイに選ばれ、グラビアを中心に女優、バラエティーなどで活躍。登場した雑誌がすぐ売り切れることから“完売クイーン”と呼ばれる。趣味は映画鑑賞、乗馬、絵画、特技は英会話、アクション、バドミントン。1メートル64、B83W58H86。血液型A。