2010年5月05日
国民の期待!内藤の第2章が始まる
昨秋、亀田興毅(亀田)に判定負けを喫してタイトルを失った元WBC世界フライ級チャンピオン、内藤大助(35=宮田)が9日、東京・後楽園ホールで再起戦に臨む。亀田からタイトルを持ち去ったポンサクレック・ウォンジョンカム(タイ)への挑戦を確実なものにするためにも、内容のともなった勝利がほしいところだ。
ここ1年、WBCのフライ級タイトルの持ち主は目まぐるしく替わっている。内藤がV5の間にポンサクレックが暫定王座についたと思ったら、亀田が内藤を下して正規王座を奪取。そして王座統一戦でポンサクレックが亀田に勝利--現在はチャンピオンのポンサクレックを軸に、亀田がランキング3位、内藤が4位という順列になっている。
今回の内藤の相手リエンペットは、23戦17勝(10KO)6敗の戦績を残している22歳。07年にタイの国内タイトル獲得の実績はあるが、2度の来日ではいずれもKO(TKO)負けを喫している。よもや内藤が格下相手に不覚をとることはあるまい。ここは力の差を見せつけたうえでのKO勝ちがノルマといってもいいだろう。
内藤がこれをクリアすれば、ポンサクレックへの挑戦が具体化するはずだ。両者は世界戦で過去4度対戦。内藤は1勝2敗1分と負け越している。タイトルを取り戻すためにも、対戦成績を五分に戻すためにも“5度目”に辿り着きたいところだ。
内藤を含め日本からは62人の男子世界チャンピオンが誕生したが、30代で王座奪回を果たしたのは輪島功一(2度)、戸髙秀樹、星野敬太郎、徳山昌守の4人だけ。年齢的には輪島の32歳9ヵ月が最年長だ。8月30日に36歳になる内藤が返り咲きを果たせば、これだけでなく越本隆志の持つ国内最年長戴冠記録(35歳0ヵ月)をも更新することになる。
リエンペットを屠ってスムーズにポンサクレック挑戦に駒を進めることができるか。
“国民の期待”内藤大助の第2章が始まる。
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