【独女通信】清く正しいアバンチュールのススメ

2007年08月08日18時00分 / 提供:独女通信

独女通信
【独女通信】清く正しいアバンチュールのススメ
本格的な夏到来! 夏と言えばアバンチュールの季節! ああ、アバンチュール、なんと甘美な響き・・・なんて感覚が通用するのは、ひょっとして独女世代がギリギリのラインかも。そうは言っても、夏がオープンな恋の香り漂う季節であるのは、今も昔もこれからも変わらないはず。

自称アバンチュールの達人・A美(34歳)は語る。「結婚相手に出会った瞬間にビビッと感じるものがあるって言うのはよく聞く話だけど、私の場合はアバンチュールの相手に出会うとビビッとくるのよ。若い頃はこの直感が外れることも多々あったけど、最近では的が定まってきた感じ。」

夏休みの海外旅行先、知り合いに誘われて参加したパーティー、なんとなく遊びたい夜に訪れたクラブ・・・毎年なぜか夏に繰り返される出会いと別れのお相手達は、国籍、年齢、職業を問わず百花繚乱のため息もの。

「例えば3年前の夏は、麻布のバーで隣に座ったイギリス人の男性に声をかけられて、その物腰にも視線にも『この人なら!』と、彼との一夜を確信したわけ。彼の滞在先のホテルのお部屋でワインと夜景を楽しんだ後、『もう僕達に言葉はいらないね』なんて言われて・・・」

これに限らず、毎回のシチュエーションも、交わした会話もいちいち現実離れしたドラマ仕立てで、聞いているこちらが恥ずかしくなってくるほど。あまりの恥ずかしさに、思わず「って言うか、『言葉はいらない』って言葉で伝えちゃってるじゃん」とつぶやくと、哀れむような目をして、「そんな照れがあるようじゃ、アバンチュールは一生楽しめないわ」・・・恐れ入りました。

彼女に言わせれば、アバンチュールの最大の魅力と目的は、自分の恋愛遍歴のほんの一ページをいかにゴージャスに飾れるかと言うことらしい。まさに「歩く恋愛短編小説集」。お互いに非現実的な感覚をキープするよう、絶対に連絡先は交換しないとか。

アバンチュールはつかの間の夢を見るようなもの。会いたいのに会えない、過ぎてしまえば手が届かないくらいの切なさともどかしさが、永遠に壊れることのない甘さに浸るにはちょうどいいのかもしれない。

ところで、若かりし頃の失敗談にも興味があるのだが? と探ってみたところ、「私にとって良い薬だったと思えるほど時間が経ったから白状するけど、病気をうつされたのよ。要は遊ばれたのね。ぼんやりと存在は知っていても、自分とは無縁だと思っていたから、当時はすごいショックを受けたけど、『遊ばれちゃいけない。私に有利に遊ばなきゃ』って、新たなアバンチュールの境地に達した気分よ。」

屈辱的な「尻軽女」のレッテルは、最初はノリにのって甘い蜜を吸う気満々だったのに、STDに感染した瞬間「本当はそんなつもりじゃなかったんだけど・・・」「雰囲気に飲まれちゃって・・・」なんて自分に無責任な弱音を平気で吐いてしまう、手のひら返しの頭のイタイ子ちゃん達にお任せしてしまって結構。A美の言うとおり、「アバンチュールを楽しむ独女」は「遊ばれる女」と一線を画さなければならない。独女たるもの、知識と覚悟に基づいた攻撃を武器に、胸を張って自分主導の恋の冒険を楽しみたいところだ。

そこで、基本的なSTDに関する知識について、女性医療クリニック・LUNAの槍澤ゆかり先生にSTDを防ぐためにはどうしたら良いかをうかがった。

「コンドームは欠かせません。最近の傾向としては、クラミジア感染・淋病・尖圭コンジローマが多く、男性性器の広範囲にわたって病巣がある場合、コンドームを使用しても100%防ぐことは困難ですが、感染率を減らすことは可能ですし、現在最も手軽で、STDを防ぐ率が高い手段はコンドームと言えます。ただし、性器が触れ合うことで感染する場合もあるので、性行為の最初から最後まで正しく使用していないと確実な効果が得られませんし、一回の性行為でも感染の可能性は十分にあるんですよ。症状は、帯下(おりもの)増量や臭い、かゆみ、痛みに現れます。もし診察に抵抗がある場合は、女性専門外来などを利用してみてはいかがでしょうか?」
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