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さいたま新都心10年 「関東の中心」になるはずが…(2/3ページ)

2010年5月5日16時32分

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写真:大型連休初日のさいたま新都心「けやき広場」。和太鼓のイベントでにぎわった=さいたま市中央区大型連休初日のさいたま新都心「けやき広場」。和太鼓のイベントでにぎわった=さいたま市中央区

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■「にぎわい創出」課題

 目算の狂いが目立ち始めたのは、06年。合同庁舎の隣の「第8―1A街区」(2.4ヘクタール)にデジタル放送用タワーを誘致しようとしたが、「東京スカイツリー」(東京都墨田区)との競争に敗れた。観光などの目玉候補を失った。

 昨年以降も、苦難が続いている。

 同街区では、オフィスや商業施設などが入る高さ186メートルの複合ビルを、三菱地所などが建てる計画だった。しかし、「オフィス需要低迷など経済状況の変化」を理由に、県や市に計画見直しを申し入れたことが表面化した。計画継続に向けた協議が続いているが、期限は7月25日。「規模縮小は避けられない」(市関係者)との見方もある。

 スーパーアリーナ内の「ジョン・レノン・ミュージアム」も、来館者減少などの理由で9月末の閉館が決定。市観光政策課は「全国に発信できる観光資源だったのに」と落胆している。後継施設は未定で「どうしたら人が呼べるかを考えたい」(県都市整備政策課)という状況だ。

 先行きが不透明な施設は、他にもある。現政権が掲げる国の出先機関の「原則廃止」が実現した場合、合同庁舎をどう活用するかという問題が浮上する。

 完成前から見物客が大勢訪れるスカイツリーとは対照的に、新都心は今も「にぎわい創出」が課題だ。県によると、街びらき前に5万7千人と計画していた就業人口は、1万9千人足らずにとどまっている。

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