首相「沖縄にも徳之島にも」移転検討伝える
鳩山首相は4日、就任後初めて沖縄県入りし、同県の米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり、仲井真
首相は一連の会談で、移設先として沖縄県内と鹿児島県・徳之島を検討していることを初めて公の場で表明した。「最低でも県外」と主張していた首相が全面的な県外移設を断念したことに対し、沖縄の地元自治体や社民党は強く反発しているほか、米国も徳之島への移転に反対を表明しており、首相が断言する「5月末決着」はなお絶望的な状況だ。
自衛隊機で沖縄入りした首相は4日午前、県庁で仲井真知事と会談し、「すべてを県外に、というのは現実問題として難しい。沖縄にまた負担をお願いしなければならない」と述べ、「県内移設」を進める政府の方針を正式に伝えた。仲井真知事は「(県外移設という)政権の公約に沿った解決策に対する県民の期待が非常に強い」と述べ、県外への移設実現に政府が努力するよう求めた。政府は、日米が2006年に合意した同県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸部を埋め立てる現行計画を修正し、
首相は知事にはこうした方針を具体的に説明しなかったが、その後の高嶺
首相は4日午後には、宜野湾市の普天間飛行場周辺の住民との対話集会に約1時間10分間にわたって出席。「(海兵隊の)陸上部隊との共同訓練を行う必要性の中で、あまり遠くに移設先を求めることは現実的ではないと至った。沖縄周辺の中で移設先を探すことを新しい政権の中で考えている」と述べ、県内移設に理解を求めた。「5月末(決着)という気持ちは変わっていない」とも改めて強調した。
首相は4日午後、キャンプ・シュワブを視察した後、名護市の稲嶺進市長と会談し、「できる限り環境に配慮していく。海を汚さない形での決着を模索することが重要だ」と述べ、シュワブ沿岸部を埋め立てる現行計画を、杭打ち桟橋方式に変更する方針を示唆した。これに対し、稲嶺市長は「辺野古に戻ってくるようなことが絶対あってはならない」と述べ、修正案であっても拒否する考えを伝えた。
また、鹿児島県・徳之島の3町長は4日、普天間の部隊移転に反対する方針をそれぞれ記者団に表明した。
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