宮崎県で家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」が発生している問題で、県は4日、川南(かわみなみ)町の農場2カ所で新たに18、19例目となる感染疑いのある豚計6頭が見つかったと発表した。県は18例目の農場で飼育されている豚1万5747頭と、19例目の豚3010頭をすべて処分する。4月20日の最初の発覚から2週間で、処分する豚と牛は3万頭に迫っている。
県によると、2カ所の農場の各3頭が農林水産省の遺伝子検査で陽性と判明した。いずれも、ほかの農場には出荷していないという。
宮崎県内の処分対象数は4日現在で、豚2万4855頭、牛2917頭の計2万7772頭。4日の新たな感染疑いにより、前日から全体で約3倍、豚は一気に約4倍に増加した。
宮崎県は同日、えびの市の養豚農家でも口蹄疫の症状を示す豚が3頭いることも明らかにした。農水省に遺伝子検査を依頼中で、感染疑いの有無は5日に分かる見通し。
また農水省は4日、4月下旬に川南町で見つかった5、7、8例目の感染疑いについて、牛へのウイルス感染を確定したと発表した。既に感染が確定している1-4例目と同じ「O型」だった。
=2010/05/05付 西日本新聞朝刊=