コーナーからキングコングニーを中邑真輔(下)に浴びせる真壁刀義=福岡国際センター(撮影・栗木一考)
「新日本」(3日、福岡国際センター)
IWGPヘビー級選手権試合は真壁刀義(37)が中邑真輔(30)をキングコングニードロップ2連発で爆殺し、入門14年目で初の頂点に立った。
勝負を分けたのは真壁の雪崩式パワースラムだった。中邑は07年8月に肩鎖関節脱臼とじん帯断裂の重傷を負っている左肩を強打し、またも脱臼。真壁は非情のショルダーバスターで追い打ちをかけ、ボマイェをクロスチョップで吹き飛ばし、最後は後頭部、そして立ち上がりかけた顔面へのヒザ爆弾投下で完全KOした。
同期はエリート・藤田和之で、すぐ上は永田裕志、中西学ら層が分厚い第3世代。実績もなく一番下の真壁は「食らわされて、みじめな思いして。くじけそうになること、ブッ殺したくなることもいっぱいあった」という辛酸をなめた。
苦節14年の新王者は「濁流が本流に変わったんだよ」とほえまくり「藤田とは時期が来たら必ずやってやる」「借りがあるんだよ、ノアによ」ときっぱり。藤田、そしてノアのGHC王者・杉浦貴との決戦を、防衛ロードの先に見据えていた。
(2010年5月3日)