活字離れで都が対策チーム 作家の知事、副知事が主導現代人の活字離れを食い止めようと、東京都が石原慎太郎知事、猪瀬直樹副知事の主導で庁内に対策を検討するチームを設置した。本や新聞を読まない都庁職員も多く、作家の知事、副知事が抱く危機感は深刻。チームは猪瀬副知事をリーダーに今後、言語教育の専門家などから意見を聞いて有効な対策を探る。 都は「東京がリードして活字離れの問題解決に取り組むことで、全国への波及効果も期待できる」としている。 猪瀬副知事はチームが設置された4月、経済協力開発機構の学習到達度調査で好成績を収めるフィンランドの教育に詳しい元外交官、北川達夫さんらを都庁に招き、まずは職員を対象に活字離れについての勉強会を開いた。 参加した職員にアンケート(有効回答254人)を行ったところ、約12%がこの1カ月に本を1冊も読まず、25%が新聞を購読していないことが判明。くしくも足元から活字離れが露呈した格好となった。 石原知事は「人間は書籍を読むことを通じて自分で考える力を養ってきたが、メディアの多様化で読書をめぐる環境が大きく変わってきた。実効性のある対策を検討してほしい」と話している。 【共同通信】
|