お立ち台で金泰均バーガーにかぶりつく金泰均(左)とプロ初勝利を挙げウイニングボールにかぶりつく古谷(撮影・村中拓久)
「ロッテ8‐5日本ハム」(3日、千葉)
本拠地15試合目でようやく飛び出したアーチは、よだれが出るほど待ちこがれた一発だった。逆風をものともせず、ロッテ・金泰均が左へ右へ2本の放物線を描いた。1点を追う三回、内角の141キロ直球をとらえ左翼席に逆転3ラン。その後同点とされたが、五回に勝ち越しの一撃をお見舞いしたのは、やはり4番だった。
「ホームの皆さんの前で本塁打を打ちたかった」。最近4試合で5本塁打。今季最多の1試合5打点で、打率は・321まで上昇。初夏のような天候と比例し、調子もうなぎ上りだ。
待望の本拠地弾が出た瞬間、千葉マリン内のロッテリアでは1個400円の「キムチ・テギュンバーガー」が、背番号にちなみ52食限定で50円に大幅値下げ。長蛇の列の中、8分で完売する人気ぶりだった。2本目が飛び出したときには、準備していた計400個がすべてなくなり、急きょ「絶品チーズバーガー」を50円に値下げする緊急措置で対応。太っ腹4番にうれしい悲鳴だ。
お立ち台でバーガーをほおばった金泰均は「これからも安くおいしく食べられるように頑張ります」。愛すべき主砲が、さらなる爆発を誓った。
(2010年5月3日)