大阪松竹座へ移された九代目市川団十郎（右）と五代目尾上菊五郎の胸像前で、笑顔を見せる当代の団十郎（右）と菊五郎

　大阪松竹座の「団菊祭五月大歌舞伎」がきょう４日に初日を迎えるのを記念して３日、五代目尾上菊五郎さんと九代目市川団十郎さんの胸像が、同所でお披露目された。「団菊祭」が東京以外で開催されるのは初めて。

　お披露目式には、七代目尾上菊五郎（６７）と十二代目市川団十郎（６３）も出席。先月閉館した東京の歌舞伎座に設置されていた胸像が松竹座に移され、菊五郎は「倉庫に入るかもしれなかった胸像がこうして松竹座に鎮座される。子孫にとって幸せ」と笑顔を見せた。

　歌舞伎座の新築開場まで約３年あることに、菊五郎は「タクシーで歌舞伎座ができるまで失業保険ですか？と聞かれた」と笑わせながらも「このピンチをチャンスにしたい」と抱負。団十郎は「団菊祭が大阪に根付いたらうれしい。松竹座を発信源に歌舞伎が盛んになれば」と意気込んでいた。２８日千秋楽。

[ 2010年5月4日付 ]