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金正日総書記4年ぶり訪中、厳戒態勢で警備

中国・大連市内のホテルで車に乗り込む北朝鮮の金正日総書記(中央)
中国・大連市内のホテルで車に乗り込む北朝鮮の金正日総書記(中央)
Photo By 共同

 北朝鮮の金正日総書記が3日、特別列車で中国を訪問した。訪中は06年1月以来4年4カ月ぶりで、総書記就任後では5回目。08年に健康悪化が表面化して以降、初めての海外訪問となる。北朝鮮は、経済再建に向け中国の投資や支援引き出しに期待を抱いているとみられ、金総書記は訪問中に胡錦濤国家主席ら中国指導部と会談する見通しだ。

 聯合ニュースによると、飛行機嫌いとされる金総書記は17両編成の特別列車で3日午前5時20分(日本時間同6時20分)ごろ、北朝鮮から中国側の国境都市、遼寧省丹東市の丹東駅に到着。中朝関係に詳しい消息筋によると、一行は丹東から約35台の車列で、約250キロ離れたアジア有数の貿易港がある同省大連市の高級ホテルに入った。

 午後には警備要員を両脇に従え、武装警察や公安車両約30台に厳重に警護され、北京ナンバーの黒いベンツのリムジンで出発。同市内を視察した後、約2時間後に戻り、午後6時(同7時)ごろ、再びホテルを出発。遼寧省政府による歓迎夕食会に出席したもようだ。

 丹東駅では特別列車が到着するまで、国際列車用のターミナルが封鎖され、駅周辺に警察車両が多数集結。金総書記が立ち寄った大連市内のホテル前の道路は封鎖され、警官が数メートル置きに配置されるなど厳戒態勢が敷かれた。金総書記の姿を撮影しようとした共同通信を含む日本のメディアの記者ら6人が公安当局に一斉に拘束され、写真の消去を迫られるなどした。丹東でも記者2人が拘束された。

 金総書記の訪中は4年4カ月ぶり。08年9月に建国60周年記念閲兵式に欠席して健康悪化説が浮上し、韓国政府が「脳卒中」と発表するなど健康問題が表面化してから、外遊は初めて。

 共同電によると、金総書記はホテルを出入りする際、おなじみのカーキ色のジャンパーにサングラス姿。以前はこけていたほおが少しふっくらした印象だが、歩幅は小さく、まひが残るとされる左足を引きずっていた。

 今回の訪中は3日程度とみられ、北京に移動し、胡錦濤国家主席ら中国指導部と会談する見通し。北朝鮮は、経済再建に向け中国の投資や支援引き出しに期待を抱いているとみられる。また、再開の見通しが立たない核問題をめぐる6カ国協議への復帰や、韓国哨戒艦の沈没などをめぐり、金総書記がどのような認識や判断を示すかが焦点となる。

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