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鳩山首相が沖縄知事と会談「すべて県外というのは難しい」

沖縄県の仲井真弘多知事(右)と会談する鳩山首相
沖縄県の仲井真弘多知事(右)と会談する鳩山首相
Photo By 代表撮影

 鳩山由紀夫首相は4日、沖縄県を訪問、米軍普天間飛行場(宜野湾市)移設問題をめぐり仲井真弘多知事、稲嶺進名護市長らと相次いで会談し「県内移設」の考えを初めて明らかにした。キャンプ・シュワブ沿岸部(名護市辺野古)を埋め立てる現行計画を修正して、辺野古沖にくい打ち桟橋(QIP)方式を軸として代替施設を造る案を事実上提示。沖縄側は反対を表明した。同時に、首相は鹿児島県・徳之島へのヘリコプター部隊移設か一部訓練の移転も目指し、地元に要請する意向を示した。

 県内移設の方針を打ち出したことで「最低でも県外」と強調してきた首相の政治責任が問われるのは必至。首相は本土復帰記念日の15日の再訪問も検討しているが、地元や社民党は県内移設に強く反発しており、首相が約束した5月末までの決着は極めて困難な情勢だ。協議が暗礁に乗り上げれば、首相の進退問題に発展する可能性もある。鳩山首相の沖縄訪問は昨年9月の就任以来初めて。

 首相は仲井真知事との会談で「すべてを県外というのは現実的に難しい。沖縄に負担をお願いしなければならない」と明言。「沖縄県民におわび申し上げなければならない」と陳謝した。その上で県内移設や徳之島案を含めて「すべてをパッケージとして解決するのが大事だ」と述べた。

 稲嶺市長との会談では「辺野古の海を汚さない形での決着を模索していくことが重要だ」と強調。高嶺善伸県議会議長には、埋め立てを極力抑える方向で米側と交渉する考えを表明した。桟橋方式は、埋め立てより環境への影響が小さいとされる。

 知事は「県外移設を求める県民の声が高まっている。政府は真摯に受け止め、危険性除去に取り組んでほしい」と要請。市長は辺野古案を「到底受け入れられるものではない」と拒み、記者団に辺野古沖への移設を前提とした政府との協議には応じない考えを示した。

 また沖縄側が求める沖縄本島東部の一部訓練水域や米軍の嘉手納基地以南の返還に「誠心誠意、努力する」と述べた。

 一方、政府は4日、日米の実務者協議を防衛省で開き、調整を本格化させた。しかし米側が日本側の提案を受け入れる保証はなく、協議の難航が予想される。

 首相は4日夕、稲嶺進名護市長とも会談。稲嶺氏は名護市への移設に強い反対姿勢を示している。

 一方、政府は4日、日米の実務者協議を防衛省で開き、調整を本格化させた。しかし米側が日本側の提案を受け入れる保証はなく、協議の難航が予想される。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2010年05月04日 12:05 ]

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