1. 入居する住まいの種類・インターネット環境を確認しよう
下宿(ハスク)、コシウォン、寄宿舎、ワンルーム、アパート、マンション、オフィステルなど、韓国で背かつする際の住まいは様々ですが、それぞれの物件でのインターネット使用環境もまた、千差万別。入居する物件によっては、既にインターネット回線が引かれているため加入手続きが不要だったり、利用代金が家賃に含まれていたりする場合もあります。まずは入居する住まいの種類、そして部屋でのインターネット環境を確認しましょう。
◆ インターネット回線が既に引かれている部屋
下宿やコシウォンなどは、入居時に既にインターネットへの接続環境が整っている場合が多く、利用代金は毎月の家賃に含まれる場合がほとんどです。利用申し込みや開通工事が済んでいるため、特に自分で手続きをする煩わしさがなく、入居と同時に利用できるのがメリットです。
インターネットにアクセスするには、LANケーブルをパソコンのLANポートに接続するだけ、という場合が一般的。繋がらない場合は、パソコンの<ネットワーク接続>を一度確認してみましょう。「IPアドレスを自動的に取得する」にチェックが入っていないと、接続がうまくいかない場合があります。
◆ インターネット回線が引かれていない部屋
家具や生活用品を自分で揃える必要があるワンルームやアパートは、入居時にインターネット回線が引かれていない場合がほとんどです。そのため、インターネットを利用する際は、日本同様プロバイダ(インターネット接続サービスを提供する業者)へ加入し、開通工事を行わなければなりません。建物によっては、大家(管理人)を通じて利用の申し込みを行う場合もあるので、入居時に尋ねてみましょう。毎月のインターネット代金は、光熱費や管理費同様、家賃と別途支払います。
2. プロバイダは通信会社系・地域ケーブルテレビ系の2種類
個人で契約する場合、第一関門となるのはプロバイダ選び。韓国のプロバイダは、全国的にサービスを提供している通信会社系と、地域ごとに存在するケーブルテレビ系の2種類に分かれます。
通信会社系 |
2008年12月現在、韓国でインターネット接続サービスを提供している会社は、KTメガパス、SKブロードバンド(旧ハナポス)、LGパワーコムの3社です。それぞれKTF、SKテレコム、LGテレコムと、通信会社が母体となっているため、携帯電話や有線電話、インターネット電話、インターネットテレビなどと組み合わせた様々なプランも用意されています。 |
ケーブルテレビ系 |
各地域に存在し、該当地域内でサービスを提供するケーブルテレビ会社では、インターネットのみならず、インターネット+ケーブルテレビの契約がセットになったプランも取り揃えています。テレビの利用を計画している場合は、インターネットと同時に契約できるので便利です。ソウルの場合、1〜2区につき1〜2社あり、自分が住む地域のケーブルテレビ会社に申し込みます。 |
3. 外国人が契約時に必要なもの
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KTメガパス |
SKブロードバンド
(旧ハナポス) |
LGパワーコム |
地域ケーブル
テレビ会社 |
書類 |
外国人登録証(※)とそのコピー |
外国人は加入不可 |
パスポートまたは外国人登録証(※)のコピー |
設置費 |
30,000ウォン(1年以上契約時は免除) |
30,000ウォン(1年以上契約時、オンラインでの申し込み時などは免除) |
30,000ウォン(1年以上契約時は免除) |
それぞれ異なる
(保証金が必要な場合もあり) |
開通までの期間 |
1〜3日 |
コールセンターの
日本語対応 |
可能 |
可能 |
- |
それぞれ異なる |
4. 利用料金
1カ月の利用料には、月利用料金とモデム使用料が含まれ、契約期間が長くなればなるほど割引率は大きくなります。また、提携クレジットカードによる口座振替にすると毎月いくらか割引されることもあります。
例) KTメガパス ライトプラン(最大50M)の場合 ※2008年12月現在
契約期間 |
3年 |
2年 |
1年 |
契約期間なし |
月利用料金(A) |
25,500 |
27,000 |
28,500 |
30,000 |
モデム使用料(B)
※3年以降は無料 |
3,000 |
4,500 |
4,500 |
8,000 |
1カ月の利用料(A+B) |
28,500 |
31,500 |
34,000 |
38,000 |
◆ 違約金に注意!契約期間は慎重に決めよう
2年、3年と契約期間が長期になるほど安くなるインターネット料金。しかし、お得だからといって安易に長期契約してしまうのは危険!契約期間内に途中解約すると、違約金が発生するほか、免除された設置費を支払わなければならない場合もあるので注意が必要です。留学中や赴任中にインターネットの加入手続きを行う場合、今後の滞在期間をよく考慮して契約に臨みましょう。
◆ 支払方法
毎月の利用料金は翌月に後払いするのが一般的です。通信会社系のプロバイダ、ケーブルテレビともに、基本的な支払い方法は、口座振替、クレジットカード払い、銀行などでの月額請求書(「ジロ」とも呼ばれる)払いの3種類となっています。
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KTメガパス |
SKブロードバンド
(旧ハナポス) |
LGパワーコム |
地域ケーブル
テレビ会社 |
支払方法 |
口座振替、クレジットカード払い、月額請求書(ジロ)払いのいずれかのいずれか |
それぞれ異なる |
5. 開通までの流れ
早ければ申し込んだ翌日にインターネットに接続できてしまう韓国。それでは、開通までの一連の流れをみてみましょう。
◆ プロバイダを選び、利用の申し込みをする
各プロバイダの顧客センターに電話するか、ホームページから申し込みます。また、大型スーパーなどに設けられた支社の加入ブースでも申し込みは可能です。顧客センターに日本語対応可能な職員がいるプロバイダもあるので、不明な点があれば遠慮なく聞いてみましょう。申し込みの際に必要な主な情報は、住所、氏名、連絡先、外国人登録番号、銀行の口座番号(クレジットカード番号)などです。
◆ 外国人登録証のコピーをFAXで送信(電話申し込み時)
電話による申込みをした場合のみ、外国人登録証のコピーをFAXで送付します。無事プロバイダに届けば、仮申し込みが完了。開通工事の日取りについてプロバイダから連絡が来るので、都合の良い日時を伝えます。
◆ 開通工事、そして利用スタート!
工事担当者が自宅(設置場所)に来て、接続・設定作業を行ってくれます。この時、本人確認のため外国人登録証を提示したり、工事担当者が持参した書類に数カ所、署名を行ったりすることがあります。日本ではパソコンの設定作業を利用者本人が行う場合が多いですが、韓国では開通工事の際に、すぐに使える状態にセットしてくれる場合がほとんどです。
◆ 解約をしたい時は
引越しや日本への帰国、プロバイダを変更したいなど、インターネットの利用を中止したい場合は、各プロバイダの支社を直接訪問するか顧客センターへ電話し、解約希望の旨を伝えます。また、ホームページからも解約の手続きが可能です。
いずれの場合も契約者本人の身分証明が必要となり、外国人登録証(在日韓国人の場合は居所申告証)を提示したり、FAXでコピーを送信したりしなければならない場合があります。
◆ プリンター完備!パソコンが手元になければPCバンを活用しよう
街を歩けば至る所にあるPCバンは、1時間1,000〜2,000ウォンで高速インターネットやPCゲームを楽しめる、日本の「ネットカフェ」のような空間。24時間営業の店がほとんどなので、時間に関係なく利用できる点が便利です。また、大部分のPCバンはプリンターを完備。中にはマイクやウェブカメラといった設備がPCに備わっているお店もあります。自宅にパソコンがない場合、あるいは開通するまでの期間にインターネットが必要な場合は、安価に利用できる身近なPCバンがおすすめです。新村(シンチョン)などの学生街では、パソコンに日本語入力の設
定をあらかじめしているお店もあります。 |