8回、好機に得点できず渋い表情で選手の交代を告げる岡田監督。左は凡退したバイナム
「楽天3-2オリックス」(2日、Kスタ)
天にも見放されたかのような敗戦についに限界を突破した。鬼の形相。負けた瞬間に立ち上がり、すぐにベンチ裏に現れた岡田監督の顔は青白く怒りに震えていた。「もうええやろ。(会見)やらんぞ」。
どんな惨敗でも会見を続けてきた指揮官が、初めて取材対応を拒否した。阪神監督時代を含めても、極めて異例だ。今季2度目の4連敗で、今季最多の借金4。だがどん底のチーム状態は百も承知。勝負師として納得のいかない、敗戦だった。
楽天が田中を降板させた1‐3の八回に流れが変わった。1死から赤田の5号ソロで1点差。なおも連打と四球で1死満塁。完全に押せ押せ状態‐のはずだったが…。ここで代打下山が3球で見逃し三振。続く代打バイナムは初球を捕邪飛。気付けば風はピタリとやんでいた。
九回も2死一、二塁と攻め込んだが、八回に勝負をかけ、4番北川に送った代走・大引に打順が回る裏目に。バットは絶不調。3球三振で試合終了。一体、なぜ?言葉を吐く気も起こらない、敗戦だった。
(2010年5月2日)