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JALブラジル路線、撤退決定
9月末からSP―成田間運休へ サンパウロ支店も組織撤退

 【東京支社】日本国内での報道によると、28日、日本航空は南米路線からの撤退を発表した。ブラジル在住150万日系人の願いもむなしく、運休されることになる。30数年に渡って飛来し続けた日本の翼がブラジルの空から消え、これからはアメリカやヨーロッパなど外国の翼でしか日本の訪問は出来なくなった。報道によると日本航空は、国内30、国際15の計45路線から撤退する。撤退は9月から来年3月までに行われ、海外路線はサンパウロの他、ローマ、ミラノ、アムステルダムなどからの撤退が予定されている。



オープン・チケットは他社振り替え マイレージは従来のまま

 ブラジル路線撤退について28日午後4時、小西弘恭サンパウロ支店長(南米地区総括支店長)が来社。「ご利用中のお客様には大変ご迷惑をおかけして本当に申し訳ありません。今後の具体的な対応を早急に決定してご案内していきたい」と述べ、深々と頭を下げた。

 今回の発表は、28日の日本での管財人会議で最終決定され、サンパウロ支店では同日の時点で、伯国内の旅行会社をはじめ、関係する各方面に通知連絡している。

 小西支店長によると、JALが会社更正法の適用を受けた今年1月19日以降、日本国民、政府、債権者のすべてが納得できる方向での再建計画を練り、人員削減、機材面などあらゆる方面において検討してきたという。

 ブラジル路線をはじめ、今回撤退となったすべての路線は、事業を一時的に休む「運休」という形を取るが、サンパウロ支店は組織そのものが9月末に撤退し、顧客への窓口業務は「何らかの形で残し、お客様の不便をかけないようにしたい」との考えだ。

 また、オープン・チケットでブラジルに来ていて、10月以降に日本に帰国する人への対応については、経由地までの予約を今後JALまたは他社の航空会社に振り替える作業を行っていくという。

 さらに、「マイレージ・バンク」については、「特に変更が無い」とした上で、「マイレージを含めて今後、どの航空会社と提携できるかを早急に対応していきたい」と説明した。

 JALは1951年に創設され、その3年後の54年にはサンパウロ支店が立ち上げられている。移民70周年が行われた78年には、日本とブラジルを結ぶ定期便が開通。32年にわたって日伯間を飛び続けてきた。

 小西支店長は、「私どもは常に社益、国益に寄与するものと確信して仕事を続けてきました。今回の決定は、それを支えることができなかった弊社の状況を表している」とし、改めて顧客をはじめとるする関係者への陳謝とともに、今後の早急な対応を行っていく考えを示した。

2010年4月29日付
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