抑止力論にすがる鳩山首相=「県外移設」公約ではない
5月4日19時7分配信 時事通信
米軍普天間飛行場移設問題で迷走を重ねた末、沖縄県民を前に全面的な県外移設の断念を表明した鳩山由紀夫首相。その理由として首相は、沖縄の海兵隊を日本を守る「抑止力」と位置付け、繰り返し沖縄側に理解を求めた。ただ、こうした論理は当初から米国や外務・防衛当局者が展開していたもの。最終局面で急に海兵隊の抑止力を持ち出し、「県外移設」の約束をほごにした首相の「言葉の軽さ」が改めて浮き彫りとなった。
「学べば学ぶほど、沖縄の米軍の存在全体の中での海兵隊の役割を考えたとき、すべて連携している。その中で抑止力が維持できるという思いに至った」。一連の沖縄での日程を終えた首相は4日夜、名護市内で記者団にこう語り、在沖縄海兵隊の重要性を強調した。
昨年の衆院選で普天間移設に関し、「最低でも県外」と訴えた首相だが、同日は「(民主)党の考え方ではなく、私自身の代表としての発言だ」と正式な公約ではなかったと釈明。さらに「当時は(海兵隊の抑止力は)必ずしも沖縄に存在しなければならない理由にはならないと思っていた」と語り、「浅かったと言われればそうかもしれない」と安全保障に関する認識不足をあっさりと認めた。
名護市の稲嶺進市長との会談では「将来的にはグアム、テニアンへの完全な移転もあり得る話かと思っている」とも語り、理解を求めた首相だが、沖縄の不信感は増幅するばかり。稲嶺市長は「選挙で公約したことを実現できるよう、決断をお願いしたい」と首相に一歩も譲らない姿勢を示していた。
【関連ニュース】
・ 【特集】沖縄と米国海兵隊〜ペリーと黒船でやって来た海兵隊〜
・ 【特集】迷走!普天間移設〜5月中の決着は?〜
・ 【特集】米国海兵隊兵器総覧〜普天間配備の軍用機は?〜
・ 【特集】「陸山会」土地購入事件〜検察審、小沢氏「起訴相当」を議決〜
・ 増税なしでデフレ脱却、財政再建は可能〜みんなの党・渡辺喜美代表インタビュー〜
「学べば学ぶほど、沖縄の米軍の存在全体の中での海兵隊の役割を考えたとき、すべて連携している。その中で抑止力が維持できるという思いに至った」。一連の沖縄での日程を終えた首相は4日夜、名護市内で記者団にこう語り、在沖縄海兵隊の重要性を強調した。
昨年の衆院選で普天間移設に関し、「最低でも県外」と訴えた首相だが、同日は「(民主)党の考え方ではなく、私自身の代表としての発言だ」と正式な公約ではなかったと釈明。さらに「当時は(海兵隊の抑止力は)必ずしも沖縄に存在しなければならない理由にはならないと思っていた」と語り、「浅かったと言われればそうかもしれない」と安全保障に関する認識不足をあっさりと認めた。
名護市の稲嶺進市長との会談では「将来的にはグアム、テニアンへの完全な移転もあり得る話かと思っている」とも語り、理解を求めた首相だが、沖縄の不信感は増幅するばかり。稲嶺市長は「選挙で公約したことを実現できるよう、決断をお願いしたい」と首相に一歩も譲らない姿勢を示していた。
【関連ニュース】
・ 【特集】沖縄と米国海兵隊〜ペリーと黒船でやって来た海兵隊〜
・ 【特集】迷走!普天間移設〜5月中の決着は?〜
・ 【特集】米国海兵隊兵器総覧〜普天間配備の軍用機は?〜
・ 【特集】「陸山会」土地購入事件〜検察審、小沢氏「起訴相当」を議決〜
・ 増税なしでデフレ脱却、財政再建は可能〜みんなの党・渡辺喜美代表インタビュー〜
最終更新:5月4日21時32分
Yahoo!ニュース関連記事
- <普天間移設>首相、辺野古・徳之島案を明言 名護市長拒否(毎日新聞) 5月 4日21時16分
- 鳩山首相「おわび行脚」ひたすら低姿勢 言葉はまた“空回り”[photo](産経新聞) 5月 4日20時52分
- 首相“周回遅れ”ようやく気づいた「現実」 普天間飛行場移設問題[photo](産経新聞) 5月 4日20時52分
- 名護市長「政府との協議には応じず」(産経新聞) 5月 4日20時 9分
- 普天間、全面県外移設は困難=鳩山首相、沖縄知事に表明−名護市長は拒否(時事通信) 5月 4日20時 2分
ソーシャルブックマークへ投稿 0件
関連トピックス
主なニュースサイトで 鳩山由紀夫 の記事を読む
この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます
- 沖縄県知事、首相の認識は「県民の思いとずれがある」[photo](産経新聞) 18時11分
- 首相「沖縄にも徳之島にも」移転検討伝える[photo](読売新聞) 11時41分
- お蔵入り?岡本さんの「そのままの君でいて」(読売新聞) 1日(土)22時6分
|