最高裁長官 足利事件に危機感
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最高裁長官 足利事件に危機感

5月3日 4時42分

最高裁判所の竹崎博允長官は、3日の憲法記念日にあわせて開いた記者会見で、足利事件について触れ、「裁判員制度でこのような誤りが起こることのないよう、真剣に検討する必要がある」と強い危機感を示しました。

最高裁の竹崎長官は憲法記念日に合わせて記者会見を開き、足利事件の菅家利和さんがやり直しの裁判で無罪が確定したことについて、「刑事裁判での事実認定の難しさと科学的な証拠に基づく判断の重要さをあらためて認識させられた。今後、裁判員制度で、このような誤りが起こることのないよう、真剣に検討していく必要がある」と述べ、強い危機感を示しました。竹崎長官が足利事件について公の場で具体的な見解を示したのは初めてです。また、裁判員制度とともに国民の感覚をより反映させるため、去年5月から検察審査会の権限が強化されたことについては、「検察審査会はあくまで起訴の基準について決めるものである。それによって裁判所の判断基準が変わることはないと思う」と述べました。