公明と連立すれば民主は38議席で過半数に
民主、自民で100議席を争う選挙と前述したが、新党はこの部分を食い合うことになる。
首長連合の日本創新党を除いて、以上の3党は「反民主」が共通項である。与党に参院過半数を維持させないということが最大の眼目となる。
与党の非改選議席は民主62、国民新3、社民2、新党日本1だ。合計68議席。与党の枠組みに変化がないとすれば、与党勢力で54議席獲得すれば、過半数の122議席を維持できることになる。
一方、公明党は非改選10、改選11、現有議席21である。民主党は過半数維持のために必要となれば、公明党との連立に踏み切る可能性が高い。
となると、新党の目標は、公明党を加えても過半数に達しないほどに民主党議席を押し下げるラインに設定する必要がある。
仮に公明党が10議席程度獲得し、国民新、社民などの与党が現状維持の場合、民主党が38議席程度なら、公明党との連立によってかろうじて過半数維持が可能になる。
これを38議席から大きく下落させることができれば、新党の「反民主」戦略が達成されることになる。別の角度からいえば、新党合わせて公明党の議席を超えなくてはならないのだ。
日経、テレビ東京の世論調査で新党3党への投票が20%に達している(公明党は4%だ)ことを踏まえれば、そうした状況は十分に想定できる。
現在の与党に公明党が加わるだけで過半数維持となれば、政局展開は比較的たやすいともいえる。それが、新党が入り乱れて、さまざまな組み合わせを考えないといけない事態になった場合、政界再編に直結するダイナミックな展開が一気にやってくる。