さてさて、講演終了後、岩永先生と大大大博士のお弟子さんと三人で都内まで戻りました。
有楽町に、「自閉っ子シリーズ」のイラストレーター、小暮さんが壁画を描いたお店があります。
そこでお食事をすることにしたのです。
小暮さんの描いた岩永先生の似顔絵はあまりに本物に似ているので
岩永先生はどこに講演に行ってもすぐにお迎えの人に気づいてもらえるんだそうです。
ところが実は、岩永先生と小暮さんが実際に顔をあわせるのはこれが初めて。
小暮さんという人は不思議な人で、どんな人も写真を見れば動画で動かして描けるんです。
画家っていうのはすごい目をしているなといつも思います。
でも岩永先生に関しては、感覚統合検査のビデオも見ているし、大大大博士のDVDにも登場していますし、小暮さんにしてみれば「そういえば初対面だったかなあ」という感じ。もうすっかり旧知の仲のように、宴は最初から盛り上がったのでした。
下戸の岩永先生を差し置いていつものように二人で二本ボトル(プラス追加のグラス)を開け、大いに語り合いました。仕事の話もありますが、つきあいの長い小暮さんから私の過去の暴露話も。
「この人(=浅見)はね、つきあい長いから知っていますけど、昔から腰抜けとか弱虫が嫌いなんですよ。大魔神佐々木のことを『8球しか投げないのにだらだら汗かいて弱虫』と言ったときにはびっくりしましたね」とか
「最近は浅見さんと飲みに行ってもいっぺんに赤白ワイン二本注文したりしませんね。一本ずつになりました。われわれもすっかり酒量が減りましたよ」とか
小暮さんは好きなことを言っていました。そんなことあったっけ? まあいいや、どっちでも。
小暮さんのブログに、その日の様子が書いてあります。
そして、以下が岩永先生の小暮さん観。
先日お会いして、小暮さんも障害のある方に対する理解が自然とできる方だと思いました。
お考えが浅見さんと似てますね。
異文化を興味を持って楽しめる人は、障害のある人に対しても柔軟ですね。
人の多様性を当たり前のこととして受け入れられるからなのでしょうか。
やっぱりね、平日午後二時から国技館で酒飲んでいるような人種は、人間の多様性にはぐっと寛大になります。
小暮さんにしても私にしても、「いいじゃんいろいろで」っていうのが障害者の方に対する原点だと思います。
でも自由を担保するにも、自律的な生活を送るための「修行」はしておいたほうがいいよね。
たぶん今後花風社が進むのはこっちのほうじゃないかな。
「障害があるからって何もせんでもいいというのは差別だ」
大大大博士もそうおっしゃっています。もちろんそのための援助は惜しまないことが前提ですけどね。
楽しい夕べでした。
写真は小暮さんの描いた壁画。こういう絵も描けるんですね。器用。