定型発達者もつらい…かな?

花風社・浅見淳子のブログ

大大大博士と藤家さんの会話

2010-04-22 08:05:07 | 日記
さて、今回大大大博士の本を作るのにあたっての最初のオファーは「岩永先生に会って発達障害の話がしたい」。
しかも私たちが鹿児島に出かけるのではなく、大大大博士自ら、長崎においでいただけるということでした。
岩永先生は恐縮していらっしゃいました。
もっともなぜ長崎の地を選ばれたのか、後でわかったんですが。

当日近くなってから「藤家さんに声をかけてください」というお言葉。
「そうだな。佐賀から長崎なら日帰りもできる。ちょうどいい」と声をかけました。
藤家さんは喜び「養生のコツ」を読んで当日を待ちました。

岩永先生は神田橋先生との出会いを「人生の宝」とおっしゃっています。
私にとってもそう。
藤家さんにとってもきっとそうじゃないでしょうか。
まず、その場で治療してもらいました。その場面はマンガにして、本に収録してあります。
そのほかにも、たくさんのアドバイスをもらっていました。
そして何より、「希望」をもらったのではないでしょうか。

それが一方通行ではないのが、神田橋先生のすごいところ。
劇的に状態をよくしてきた当事者の一例として
神田橋先生は藤家さんから多くを学ぼうとされていました。
岩永先生も私も、あれだけの臨床の実績を上げられながら
「自閉っ子的心身安定生活!」に書いてあるような「当事者の成功例」に謙虚に学ぶその姿勢に感動しました。

下記に、現場で神田橋先生と藤家さんの間で交わされた会話をちょっと公開します。

藤家 専門家は、発達障害者の未来は暗いと考えているんですかね? どうしてよくならないという考え方が専門家の間に多いんですか?
神田橋 本当は発達障害者の未来が暗いのではなく、発達障害に対する治療者のサービスの技術の未来が暗いんでしょ。でも発達障害者がよくならないことにしておけば、自分たちの未来は暗くない。

そう。今度の本のキーワードの一つは「未来」です。
それと、現状の発達障害治療に対するカリスマの思い。
これまでの本とちょっと違うことは、上記の会話でもおわかりいただけると思います。
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