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ピッとマネして、幼児向け「イコカ」 JR駅員が手作り

2010年5月4日11時12分

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写真:子どもに手作りカードを配る池田勇太さん(右)=JR星田駅子どもに手作りカードを配る池田勇太さん(右)=JR星田駅

写真:写真やイラストをあしらった様々な種類のカード。自動改札に入らないように「ICOCA(イコカ)」よりも、一回り大きい写真やイラストをあしらった様々な種類のカード。自動改札に入らないように「ICOCA(イコカ)」よりも、一回り大きい

 子どもだって、大人みたいにカードをスッとかざして自動改札を通りたい――。そんなささやかな願いをかなえてあげようと、JR学研都市線の四条畷、星田両駅の駅員たちが、ICカード乗車券「ICOCA(イコカ)」をイメージした手作りカードを希望者に配っている。運賃の必要のない未就学児限定のカードで、子どもたちに人気だ。

 カードは四条畷駅の「なわてっこきっぷ」と星田駅の「ほしだっこきっぷ」。

 当時四条畷駅員だった池田勇太さん(26)らは何度か、自動改札を使ってみたいと親のイコカや切符を取り合っている幼児たちの光景を目にしていた。小学生には「こどもイコカ」がある。「幼児にも記念になるものがあればいいな」と、昨年10月から試作品づくりに取り掛かった。小松隆之駅長(52)に見せたところ、「よし、すぐやろう」と乗り気で、同駅員らは早速、自ら撮影した特急電車などの写真をプリントしたり、動物のイラストを描いたりして昨年11月から「幼児用イコカ」を配り始めた。その後、池田さんが異動した星田駅にもこの取り組みが広がった。

 カードをかざしても自動改札は作動しないが、イコカを使っている気分を味わうことができ、もらった子どもたちはうれしそうに自動改札にかざし、親の後を通っていく。ある駅員はせがまれて、口で「ピッ」と言ってあげたことも。週末には両駅で1日20枚以上の希望があるという。カードを収集している子どももおり、「このカード、もう持っているよ」と言われないように、駅員たちは新作づくりに余念がなく、カードは計11種類になった。

 四条畷駅を訪れた大阪府四條畷市岡山東5丁目の主婦(30)は、子どもに切符を貸した時に、自動改札の人の流れを止めてしまうことが気がかりだった。「これからは、イコカのまねっこをしてもらおうかな」。カードをもらった長男(4)もうれしそうだった。(小池暢)

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