カトマンズ(CNN) ネパールの首都カトマンズでメーデーの1日、ネパール共産党毛沢東主義派がネパール首相らの退陣を求めて大規模なデモを実施した。警察の推計によると10万人、毛派側によると50万人が参加した。
市内には約1万5000人の治安部隊が展開し、店舗などは営業を中止してデモに備えたが、同日昼までに目立った衝突はなかった。
毛派側は、首相が同日中に辞任しなければ、2日から無期限のゼネラルストライキに入ると宣言した。一方、在ネパールの米大使館は関係勢力に自制を呼び掛け、問題解決の道を探るよう求めている。
東部からバスで10時間かけてカトマンズへやって来たというある女性は、CNNとのインタビューで「行事があるから来いと言われた」と、デモ参加の理由を語った。「国権を掌握するために来た」と話す参加者もいた。
同国では憲法制定の期限を5月末に控え、政治的緊張が高まっている。
毛派は2006年の内戦終結後、08年の制憲議会選挙で第一党となったが、同派のダハル首相は昨年、国軍トップの人事でヤダブ大統領と対立して辞任。現政権には参加せず、野党の立場から毛派元兵士の政治軍への編入などを要求している。