阪神−巨人 4回裏1死一塁、2ランを放ったマートン(右)は腰を落として迎える城島とタッチを交わす=甲子園球場で
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◆阪神9−4巨人
取られたら倍返しで取り返す。猛虎打線が巨人のお株を奪う大技小技を織り交ぜ圧倒。4連勝で貯金を今季最多の6に伸ばすとともに、首位・巨人と1ゲーム差に迫った。
4月30日の初戦はサヨナラ勝ち。一夜明けたこの日は打線が大爆発だ。2回、新井の死球を足掛かりに桜井、葛城の適時打であっさりと逆転すると、3回にはオビスポをKOする。右前打で出塁した平野が二盗を決め、続く鳥谷の中前打で追加点。盗塁数は巨人の33に遠く及ばない13。でも効果的に足を生かした。
勢いを加速させる攻撃を見せた後、2死三塁でブラゼルが左中間にリーグトップに並ぶ9号本塁打で突き放す。1点を返された4回には、マートンが2番手・星野から右翼ポール際に5号2ラン。5本中4本が巨人戦。ライバルとの一戦には、なんとも頼もしい。ブラゼルとマートンのアベック弾は3度目で3連勝だ。
お立ち台に上がったブラゼルは「意識としてはもっと打ちたいと思っているから満足はしていない。でも逆方向に打てたのは感じとしていい。いい野球ができているのが一番の要因だけど、みんなが楽しんで野球をやっている」と、チームの好ムードを口にした。
2点を返された6回には代走・大和の二盗をきっかけにマートンの投ゴロで、7回にはブラゼルの二塁打で追加点を挙げた。
この展開に真弓監督は「きょうは本当にいい攻撃ができた。効果的なホームランも出て、つないで点も取れているし、足も使って攻略もできた。先に2つ勝ったから、何とかあす締めたい」と、巨人戦の3タテに自信をのぞかせた。実現すれば、勝率で首位に浮上する。チームにさらなる弾みがつく。 (中山隆志)
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