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【プロ野球】

阪神首位!Gを3タテ 代打関本が千金決勝弾

2010年5月3日 紙面から

◆阪神8−7巨人

 大乱戦にケリをつけたのは出番に飢えた男だった。両軍とも首位攻防戦とは思えぬ守備の乱れなどがあり、同点で迎えた8回だった。阪神の代打策が的中する。

 先頭で打席に入った金本は左飛に倒れた直後、関本が山口のスライダーをとらえ、左中間の最深部に勝ち越しとなる今季2号をたたき込んだ。試合終盤での大きな一撃に観客はもちろんベンチもいつになく盛り上がる。出迎えた金本が殊勲者を抱き上げる場面まであり、状況、展開からしても自然と喜びがわき上がってきた。

 「金本さんが出ればバントだと思ってドキドキしたけど、アウトになられたんであとは思い切り振るだけだった。金本さん? 抱き上げられるのは初めてだったのでうれしかった」。2006年から100試合以上出場していたが、今季はこれが15試合目の出場。金本が控えに回ったため、代打が回ってくることは少なく主に守備固めでグランドに立つ機会が多い。それでも「あまり考えてもしょうがない。毎日ベストを尽くすだけ」と腐ることはない。

 こんな男の出番をつくったのは、思いもよらぬ展開だった。5回まで1失点と好投していた先発の能見が走塁中に右足の甲を痛め、病院へ直行。骨には異常はなかったものの、手痛いアクシデントに見舞われた。このエースの降板が守りの破綻(はたん)を呼び込んだ。6回、2番手の西村はマートンの落球(記録は三塁打)などもあり、2本塁打を浴び4失点。さらに7回には3番手の久保田が二塁への悪送球に加え、2つの暴投で自滅。逆転を許した。

 だが、打線はあきらめず直後に新井の本塁打で追いつき、関本が決めた。就任後、初の5連勝で首位に立った真弓監督は「勝ちを拾えているということは流れがきている。ただ、勝っていることで選手にもきつく言えるから締めていきたい」と、油断を警戒。5試合連続2ケタ安打の打線の勢いで負け越している中日戦に臨む。 (中山隆志)

 

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