ＮＰＴ再検討会議開幕…核不拡散強化が焦点

　【ニューヨーク＝吉形祐司】核拡散防止条約（ＮＰＴ）の再検討会議が３日午前（日本時間３日夜）、米ニューヨークの国連本部で開幕した。

　２８日まで４週間の日程で、イランや北朝鮮の核開発で揺らぐ核不拡散体制の立て直しを協議する。

　オバマ米政権が「核兵器なき世界」を掲げ「核軍縮」に積極姿勢を見せる中、「核不拡散」強化でも道筋をつけられるかが焦点。潘基文(パンギムン)国連事務総長は「核の悪夢を回避するだけでなく、より安全な世界を作るため、ここに集ったのだ」と演説し、各国に会議成功に向けた協力を求めた。国際原子力機関（ＩＡＥＡ）の天野之弥事務局長は「イランの核物質がすべて平和目的とは確認できない」と述べ、核不拡散体制強化に逆行するイランの核開発に懸念を示した。