「WBA世界Sフライ級タイトルマッチ」(8日、大阪府立体育会館第1競技場)
王者・名城信男(六島)が2日、大阪市内の六島ジムで公開練習を行った。WBC世界バンタム級前王者・長谷川穂積(29)=真正=から1日に激励のメールが届いたことを明かし、「ホンマに『倒してやる』という気持ちが強くなりました」と闘志を燃やした。挑戦者カサレスと長谷川が敗れたフェルナンド・モンティエル(31)は同門のメキシカン。盟友の敵討ちを固く誓った。
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盟友から届いた言葉に、名城が闘志をかき立てた。「長谷川さんからメールをもらいました。『勝ってくれ』という内容です。ホンマに『倒してやる』という気持ちが強くなりましたね」。
4月30日に行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチを、名城は自宅でテレビ観戦した。WBC王者とWBO王者の“頂上決戦”に、「あれだけ雰囲気のある試合はない。統一戦が日本のリングで行われて…、あのゴングを聞いた時はしびれましたね」と興奮冷めやらぬ様子。「目指すところはあそこだと、改めて思いました」と大きな刺激を受けた。
テレビの映像には、リング上でモンティエルの勝利を喜ぶカサレスの姿が映し出された。「余裕ですよね。ホンマに『待ってろよ』って感じ。試合でギャフンと言わせたい」。カサレスとモンティエルは同じジム所属で、これに対抗しようと名城と長谷川は“共闘”を宣言。3月に2度スパーリングを行い、必勝を誓い合った。ベルトを2本もメキシコに持ち帰らせるわけにはいかない。リベンジの炎は、大きく燃え上がっている。
公開練習では2ラウンドのスパーリングを行い、軽快な動きを披露した。「絶好調です。後半にKOで仕留めたい」と“KO返し”を宣言。長谷川の思いを胸に、日本人のプライドをかけて、雪辱のリングへ向かう。