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最高裁長官 裁判員制度「早い審理開始を」
3日の憲法記念日を前に、最高裁・竹崎博允長官が会見し、今月でスタートから1年を迎える裁判員制度について、「良いスタートを切ることができた」と評価した上で、起訴された後、裁判開始までに時間がかかっていることを課題として挙げた。
竹崎長官は「(裁判員は)誠実、積極的にその職責を果たし、また、その体験を極めて高く評価されていることがうかがわれます」と裁判員制度を評価し、「良いスタートを切ることができたことを、参加された方々に感謝したい」と述べた。
一方、課題としては、起訴されてから裁判開始までの時間がかかり過ぎていることを挙げ、「公判前整理手続きでポイントを絞って、早く審理に入るべきだ」と指摘した。
また、菅家利和さん(63)が17年半ぶりに釈放され、無罪が確定した足利事件について、竹崎長官は「刑事裁判の事実認定の難しさと科学的知識の重要性をあらためて認識させられた」と述べた。
こうした点を踏まえ、新たに刑事裁判官3人が、DNA鑑定の専門家とともにDNAや毒物などの科学的な証拠の評価について研究を始めたという。
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