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Dec 26,07 @ 11:45PM
※キャラ関係を忘れかけているため、微妙ですw
 コンクール曲も決まり、舞台に乗ることと、前回叶わなかった県大会に向けて、部活全体もモチベーションが上が…っていた。ただ、メンバーの一人、トランペットの高2の野口元(ノグチゲン)が、「言えない理由」で退部したらしい。先の職員会議もそれが原因…というのがうわさではある。
 本人は直前の練習までちゃんとやっていたことから、やはりやむをえない理由か、不可抗力である。無念を晴らすかのように、全員がんばっていた。

 練習後になり、いつものARSKで帰っていると、やはりその件で持ちきりとなっていた。
 「そういやトランペットって今3人じゃない?ホルン5人なのに」レア顔の蘭子が真一を見る。
 「…俺、トランペットやるわ」…他の3人が目を丸くして、
 「マジか?」久々…というか初めてとも言える真一の男らしさに、3人とも見直したよう。それと同時に「…吹けるの?」という疑問が頭に浮かんだのは3人の秘密。
 その疑問は必要なく、義妹がトランペットをやっているらしく、少なくともホルン吹きよりはコツを知っているはず。フラグ立ったな。
 敦と蘭子は同じ家に帰ると、敦はやっぱり慣れてないせいか、「お邪魔します」と言ってしまうので、「ただいま、でいいんだよ」と訂正された。
 普段着に着替えると、もう7時。家族もそろっているっていう。敦にとって家族と過ごすっていうのはもう幼いころの話になる。家族の一人になれたって言うことは、敦にとっては幸せなことだ。
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Sep 29,07 @ 01:34AM
 「あっちゃ〜ん!朝だよ〜!」蘭子が起こしに来た・・・のだが、
 「起きてるけど〜?」敦が答える。と、蘭子はつまらなそうにしていた。
 「同居してる幼なじみに起こしてもらえるなんてどんな男の子でもあこがれるシチュエーションだっていうのに・・・朝ご飯、もう少ししたらできるから」あぁ、勿体無いと今更敦は後悔していた。

 真一&加奈とも合流し、学校へ出陣した。変わったことといえば真一が義妹の着替えを見たそうな。そんな感動を語っていた。

 休日明けの学校というのは誰もが認めるほど、だるいものである。所謂ブルーマンデーというもの。1・2時間目に入り、慣れてきたと思ったら眠くなってくる。はっきりいって敦にとって眠ってしまっても支障はきたさないのだが、やはり受けておいて損はない。そんなことを思わなくても、眠いときには寝てしまう。と、
 「ほら、寝ていないの!」と、加奈にたたき起こされる。一瞬マゾになりかけるが、本性を出してはまずいので、素直に起きる。・・・気が付くと、机に半径1センチの水溜りができていた。

 「本日の練習は、相田先生が緊急職員会議のため、パート練となります」莉子先輩が言う。フリーズが解除されると音楽室は喧騒と準備の音に包まれた。
 「一体なんで緊急なんだろうね・・・」綾乃先輩がそう問う。
 「僕のクラスは6時間目自習になりましたよ」敦が答える。私のとこも〜といった具合に誰もが頷く。
 やはり急な予定変更となるとやる気はでないもので、ほとんど雑談で持ちきりになってしまった。ミーティングにも先生は現れず・・・
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Sep 24,07 @ 02:24AM
 「いらっしゃーい!」迎えたのはもちろん蘭子。と蘭子の母・香織。敦も少々照れくさく、
 「お、お邪魔します・・・よろしくお願いします。」他の人の家の匂いは違うものだけれども、女の子の家となるとまたさらに違っていたりしなくもない。
 部屋に案内され、荷物を置いた後、
 「蘭子ー」と呼んだら、
 「『ラン』でいいよ、『ラン』で」といわれた。それは一体どういうこと?と思ったのちに、
 「じゃ、じゃあ・・・ラン?」敦は体温が摂氏5度くらいあがった気がした。
 「昔もそう呼んでくれたよね」幼なじみというものはどうしてこう昔の付き合いを戻そうとするのか。それが最短の仲良しの取り戻し方だからだろう。昔と今は違うというのに。
 「・・・用件忘れちゃったし」
 「あ・・・悪かったね。まぁ時間が空いたらリビングに来てよ」
 マンションとはいっても、個室×2+和室。一応家族3人が寝られる。敦の叔母と同じく、1年半と言っていたらしい。・・・返ってきたら強制追放だよな?

 ささやかではあるけれども、歓迎会があった。照れるけれども、迎えてくれる所があるっていうのはすごく嬉しかった。周りから見放されることが多かったから、なおさらだった。何もかも知らない世界に放り込まれていたから、知ってくれている人が居るって言うのは、心休まるような?安心感があった。そんな気持ちを胸に秘めつつ、敦は眠った。
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Sep 22,07 @ 02:37AM
 進共学園は週休二日制である。それでも土曜は実質部活に時間を取られるというような週末である。
 敦は一応日曜日に引っ越す、椿宅に。叔母さんが単身赴任の間、住むことになっている。
 今日は土曜日。練習は午前9時から午後7時までの予定だ。

 「えぇぇ〜!?蘭子と同棲だってぇぇ!?」真一が壊れる。
 「え、え、同棲?あぁ〜二人はもうそんな関係になったんだぁ〜」加奈がからかう。
 一応これまでの経緯を話しておいたが・・・一体何割聞いていたのだろうか。あんまり意味がないだろう。尾ひれがつくと厄介だから一応口止めをしておくことにした。
 午前のパート練、昼休みもあっという間に過ぎ、練習が再開される。午後の後半は全体で合奏となっている。コンクールにも影響しない集会などの練習だそうだ。曲は小学校でもあったか、通称ドレミの歌だ。小学校の時にやっているので4人とも問題なかった。
 顧問の先生が指揮を上げる?

 部活も終わり、帰り際、
 「それじゃ、歓迎会の準備しなくっちゃねっ!」蘭子もなんだかんだいってうれしいらしい。敦は照れるしかない。何にしろ一度も行った事のない、幼なじみの家に?
 妄想も大概にしておいたところで、引越しの準備。マンションだから2ヶ月に一度は家に帰ってこなくてはならない。そうでなくてもテレビ等は置いておくしかない。
 つまり、生活備品と服だけ持っていくことにする。
 ?明日は日曜日。天気予報は晴れだと。?
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Sep 21,07 @ 00:11AM
 練習はやはり列強だからか、中学時代並に効率のいいメニューだった。おかげで4人ともくたびれている。午後7時。
 「腹減った〜・・・」真一がだらしなく言う。小食の敦もさすがに腹が減っているらしい。女子二人も同様。
 「まぁ強豪の練習メニューは違うってことだよね」蘭子が納得。
 「・・・俺も蘭子もやたらと異性に囲まれているという・・・」独り言のつもりが、
 「なんですとぉぉーー!!」真一がうるさい。第一、義理の妹のいるやつの方が数倍うらやましいと、本人以外は言うであろう。偏見か?
 「吹奏楽部のメンバーって、元生徒会長と学級委員長がいるのはそうなんだけど、頭も相当いいらしいよ」加奈が言う。確かにそうでもないと、あんなにきっちりした空気は生まれないはずだ。
 加奈と真一が帰り道の都合で隊列から離脱した。
 「私たちはこの部活でどれくらいいけると思う?」
 「まぁ俺からしたら3人とも中級者以上ではあると思うし。人数上でもレギュラーにはなれるんじゃないか?」
 「そうはいっても、真一、ホルンは5人だよ?コンクールでも3人くらいしか使わないだろうし・・・第一希望優先だから人数とかも気にしなかったのか・・・」
 そういっている間に、家についた。というか、二人の家は近い。ただ、蘭子の家は一戸建てでも、敦の家はマンションの一室であった。敦は何度か蘭子の家には行ったことは・・・無い。

 敦が家に帰ると、叔母さんが待っていた。母方の妹。
 「私、仕事の都合で単身赴任することになっちゃったから・・・」
 仕事はバリバリで、16歳の男子の面倒を見ることができるほど、男の「お」の字も無いようなスーパーOLである。
 「え?」「まぁそれで1年半くらいは神戸に行くことになったから・・・あっちゃんの面倒は椿さん家に見てもらうことになったわ」・・・ひょ?
 「マ ジ カ ?」
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Sep 18,07 @ 00:59AM
 まぁ4人の自己紹介も済んで、拍手歓迎されたところで、
 「4人とも、ここは厳しい面が目立つけれど、基本的に音楽を楽しんでることには変わりは無いから、よろしくね」そういうのは、3年部長の吉野莉子(先輩)であった。クラリネットでコンサートマスターも兼任していて、さらに去年まで生徒会長も務めていたという非の打ち所の無い人物だった。さらに容姿もよく(高3だからか?)、この学校のアイドル、いやマスコットでもなく、まさに−な人物であった。ただ、実質高3は夏のコンクールが終わると引退になるので、それまでであった。
 パート練に入ると、パート内でも紹介があった。敦はユーフォニウムで、形が同じだからか、少人数なせいでチューバとも同じパートであった。3+2=5人(敦含め)
 「っていうか男が自分ひとりなのはなぜ?」by敦
 そのとおりで、通常男が担当するであろうチューバすら女子であった。蘭子も似たような境遇で、5人中3人が男子であった。去年まで実質3対1だったという・・・
 ちなみに、4人が入部する前に、中学から高校にあがる際に、成績を買われたり、入試のついでにオーディションをしたメンバーもいる。
 敦の直属の先輩が成宮綾乃(先輩)、チューバだった。チューバのイメージとは裏腹に(中学時代の先輩が大型体型だった)、ごく普通、強いて言えばスポーツ系といった印象だった。
 彼女は莉子とも張り合うリーダー格で、こちらは去年まで学級委員長だった。文化祭などでも共同戦線を張るほど、しかも問題児(偏差が高くても、いるものである)を計画の始まる前に十数人と検挙したという警察官も驚くべきコンビであった。
 あとのメンバーも、追って紹介されるが、特に悪そうな点は無かった。ルックスも申し分ないらしい。というか、女の世界に男が一人入ってきたことで、微妙な空気になってしまったらしい。
 「B♭ドア4拍2拍、行きます」
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Sep 17,07 @ 02:04AM
 昼休みの食堂とはファーストフード店とさほど変わらないくらい混むものである。本来なら授業終了後ヨーイドンで並ぶべきなのだろうが、当然ながら授業が早く終わったクラスから並んでしまっている。
 敦と加奈は延びた現代文のせいで見事な最後尾になってしまっている。メニューを全て把握しているわけではないのだが。
 「なんであの先生はここまで延びて詫びの一言もないかな・・・まったく・・・」加奈が言う。
 「あの先生にとっては5分が重要なんだろうね。」敦が延長を弁護。
 「まぁ・・・仕方ないわね。週に2回も現代文があるもんだからウザさも倍増ね」
 並び順の後は、必然的に席取り合戦になるのは目に見えている。
 「さて、どうしましょうか。ぱっと見満席っと」
 「加奈とあっちゃ〜ん!」と声が聞こえた。声からして蘭子であろう。そんなこんなで席を取っておいてくれたようだ。実にありがたい。
 「今日から部活なんだよね?」蘭子が確認する。
 「もちろん。第一印象は大切だからね。くれぐれも、ね。いくら技術があったって、先生の印象が悪かったら出してもらえないじゃない?」
 そんな感じで吹奏楽ものを交えながら学食を後にした。
 
 放課後、音楽室に来ている。無論、部活のためだ。吹奏楽部に入った感じはやはり名門校の空気か、転校する前の吹奏楽部でもそうだったが、誰一人として勝手な行動をしないし、返事もはっきり・・・していると思う。

 「赤城敦です。よろしくお願いします。」
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Sep 14,07 @ 00:34AM
 そんな感じで加奈の家で何回か練習させてもらった(変な誤解を招く結果になったが)ので、蘭子も真一も、並程度には吹けるようになっていた。
 オーディションは顧問に事前申請をして、日にちを決めてからやるらしい。加奈がそこは代わってくれてた。彼女の親父が顧問であるから。加奈曰く「親父は特別演奏者の演奏を認めないようなことはしない。落とされる割合を考えるよりも、演奏の良し悪しで全て決まる」らしい。大抵こういうのってキャラが悪いという設定がある気がするのだが。

 オーディションの日。吹奏楽部はパート練になっているらしい。というよりパート練の予定の日に、オーディションを入れたと言ったほうが正しいかもしれない。
 「あっちゃん〜緊張しない?」「オーディションは一回だけやったことはあるけどな。そのときに落ちたから少々トラウマかも知れないけど・・・」
 という会話の中、真一は立てられて57年経っていそうな銅像のように、加奈は23年くらいのベテランのような表情だった。
 「失礼します・・・」順に4人が入っていく。楽器はすでに用意されていた。手入れもされているようで傷も目立たない程度。期待されている感があって余計に緊張すると思う。
 曲は自由−というわけではなく、オーディション申請するときにもらう。動き的にはあまり辛くないのが災いして、ブレスひとつで審査されそうな練習曲である。
 加奈がお手本となってくれるので、先行していた。音も至って安定していて、マイナス要素もない。むしろ上手いくらいだ。「ありがとうございました。」顧問は・・・「次どうぞ」とだけ。敦の番。
 ほぼ現役なので、至って問題なかった。心残りな点があるのはスルー。
 さて、問題の二人なのだが・・・深呼吸をしてしまうほどあがっていた・・・練習したんだからそのとおりにやればいいのに・・・
 「椿蘭子です。よろしくお願いします」そういうとトロンボーンを構えた。演奏中の唇を意識してしまう敦・・・−演奏そのものに問題は無かったが・・・足があまりにも震えすぎだ。まぁ真一は似たような状態だったので特に説明は入れない。

 さて、個人の後悔の有無はさておき、肝心の結果だが・・・
 加奈は「合格B」、敦は「合格C」、後の二人が「合格D」であった。
 「このアルファベットは何?」ARSが口をそろえる。
 「コンクールメンバーと比較したときのレベルらしいわ・・・私もBか・・・」
 う〜ん道のりは長いらしい。

 次回・Note9:ぶらばんせいかつ
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Sep 13,07 @ 00:40AM
 敦にとって、授業は軽く退屈ではあるが、中学時代に習ったことを復習できるので、分からない場合に比べて数倍有意義に過ごすことができる。
 同じクラスに仲いいのがいない・・・わけではもうなくなった。加奈も前の席。やろうと思えば教えてあげたり〜もできるが、さすがに授業内容も基本の段階なので、さほど問題ではなさそうだ。彼女はまじめである。
 
 放課後、門前で待ち合わせてから、相田加奈の家に行くことにした。真一も含めて。一人で帰ることが多かった中学時代(電車通だったからなおさら)に比べて、多人数で帰るのは楽しいかな〜と思うのが確かであった。
 「・・・でかいなぁ〜」加奈の家の第一印象。とはいっても普通の一戸建て−他の3人はマンションかアパートだからである。
 女の子の家に入るのは少々緊張するものであろうが、義妹持ちの真一がいることだし、あまり躊躇うことはなかった。
 「親父は部活じゃ指揮者だけど、趣味でトロンボーンやってて、母さんがOB・OG会でホルン吹いてるの。吹かせてもらってるから、私はどっちもできるわよ」器用なものだ。マウスピースのサイズが違うのに。
 「楽器は貸してあげるから。マッピは持ってきたわね?」吹奏楽やっている人なら薬のように常備品であろう。
 トロンボーンもホルンも、多少年季が入っているようだが、それでも丁寧にメンテナンスされ、もって帰りたくなるほどだった。
 蘭子と真一は3年のブランクを埋めるため、感覚を取り戻していった。新しく変な癖をつけないようにしつつ。教本も利用しつつ、30分吹いたころには、2オクターブ分は二人とも吹けるようになった。
 「なぜか3年前よりふける気がするんだよな〜体力がついたからか?」真一がつぶやく。運動部だったから多少は肺活量も平均以上はあるのだろう。

 「そろそろ義妹が帰ってくる時間だから帰るな」真一がそう言った。
 「道分からないだろうから送りに行くよ」加奈が送りに行くことにした。「そういうわけで、留守番よろしく〜」

 ガチャン!・・・ん〜気まずいような。蘭子と二人だって。
 「ここどうやって吹くの?」蘭子が敦に尋ねた。教本の練習曲。
 「だって俺ユーフォだけど・・・」「ちょっとトロンボーンやってたでしょ?ポジションもある程度対応してるし」
 「それじゃ楽器貸してみ」鞄からマウスピースを探すが・・・見当たらない。
 「・・・マッピないならこのまま吹いていいよ。小学校の時もユーフォ吹かせてもらったし」楽器を渡すときの蘭子の顔は赤みがかかっていた。夕焼けのせいかもしれないが。敦の方も少々躊躇していたが・・・まぁ練習だと思って。と言い聞かせた。
 練習曲は中学時代の教本と似たようなもので、さほど難しくはなかった。臨時記号に戸惑うのは普通であろう。
 楽器を返そうとしたとき−ガチャッ!
 「やっぱ二人ってそういう関係なんだぁ〜」
 まずいっ!「い、いや楽器の調子が悪いって言うから見ててあげたんだよ」と敦がフォローするが
 「うちの楽器の調子が悪いとね〜嘘だよね」切られた。
 「まぁ〜マッピひとつで足りるなら良かったんだけどね〜」
 あぁ・・・こりゃ厄介になりそうだ・・・

 Note8:オーディション
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Sep 12,07 @ 00:09AM
 「・・・ユーフォはほぼ吹奏楽専門だから、吹奏楽部かな。技術もそこそこ鍛えられてるつもりではあるから・・・」敦が致し方ないかのように答えた。
 「それじゃあ私も吹奏楽にしようかな?」蘭子は付け加えた。
 「そんな考え方だったら辛いかもしれないわよ?」加奈が水を差す。
 「どういうこと?」

 進共学園吹奏楽部の顧問は、相田加奈の父、相田壮一だ。この吹奏楽部を何度も東関東大会で金賞に導いている。ただ、学校内でもかなりのスパルタ教育で有名で、そのせいでブラスバンド部に流れた生徒も少なくはないという・・・しかも最近ではオーディションのようなものもあるという・・・
 「なんだよそれは・・・3年間のブランクをどうとりもどしゃいいんだよ・・・」真一が窮地に立ったかのように。
 「敦はずっと続けてたからいいかもしれないけど・・・私たちには酷な話よね・・・さすがに0からじゃないからそれだけでも救いなんだろうけどもね・・・」結局入るという前提になっているようだ。
 「もちろん私も贔屓無しでオーディション受けるつもりよ。」加奈はフルートなのだという。
 オーディションには特に期限は無いようなので。
 「感覚を取り戻すために練習しましょ!」蘭子が提案する。
 「まぁそれしかないだろな!ってことで、敦、付き合ってくれよ」
 「・・・楽器は?」
 その場の空気が凍る。さて、どうしたものか。
 「楽器なら、私の家にあるわよ。偶然にもトロンボーンとホルンがね」加奈は結局救世主になった。
 そんな流れで、加奈に世話になることになった。

 次回・Note7:二人きりでのお約束
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