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念願の開幕式に江沢民氏の姿なく憶測呼ぶ 上海万博

5月1日20時50分配信 産経新聞

 【上海=河崎真澄】中国の江沢民前国家主席(83)が1日開幕した上海万博の一連の式典に姿を現さず、健康不安説や胡錦濤国家主席との確執の深刻化などさまざまな憶測を呼んでいる。

 江氏は2008年8月の北京五輪の開会式に出席したほか、昨年10月の建国60周年軍事パレードの際には胡主席の横に立ち、健在ぶりをアピールしていた。

 今年になってから公式の場に姿を見せたとの報道はないが、香港各紙は江氏が今月4日に、旧英国租界の建物が残る上海の黄浦江沿いの観光名所、外灘(バンド)を視察したと報じていた。江氏は退任後、上海に居を構えているという。

 上海市トップの共産党委員会書記から党総書記に抜擢(ばってき)されて国家主席に上り詰めた江氏は、在任中から上海への万博誘致に指導的役割を果たした。総書記退任直後の02年12月に上海での万博開催が決定したこともあり、江氏の悲願だった万博の開幕では、公の場に姿を現すとみられていた。

 だが、北京五輪の開幕式を上回る10万発以上の花火を打ち上げて、サルコジ仏大統領など20カ国の国家元首らを迎えた4月30日夜の華やかな開幕式典や、184日間の会期がスタートした1日の開園式などで、江氏登場の報道はなかった。

 上海の外交団の中には「高齢の江氏の健康状態に昨年秋以降、異変があった可能性がある」と指摘する声もある。

 一方、開幕式典は胡氏が「開幕宣言」を行うなど、中央主導の色彩が濃かった。江氏は今でも“上海閥”の実力者とみられているが、06年に上海市幹部が汚職で相次ぎ摘発されるなど打撃を受けていた。開幕式典では、上海市トップの兪正声・党委書記や韓正・上海市長らも目立たず、胡氏が権力の掌握を確実にした可能性もある。

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最終更新:5月1日20時50分

産経新聞

 

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