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【社会】

鎮魂ラプソディー 清志郎さん一周忌

2010年5月3日 朝刊

RCサクセションの曲を歌う尾崎嘉宣さん=2日、東京都国立市で

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 昨年、五十八歳で亡くなったロック歌手忌野(いまわの)清志郎さんの一周忌となる二日、ファンから“聖地”と呼ばれる「たまらん坂」がある東京都国立市で、地元有志らが追悼ライブを開いた。全国から集まったファンは約五十人。ライブを企画した近くに住む主婦藤井紀子さん(55)は「命日を全国のファンと分かち合いたかった。いい歌を残してくれてありがとう」と天国の清志郎さんにメッセージを送った。

 午後七時半から始まったライブでは、ファンの一人で、プロミュージシャンを目指す府中市の尾崎嘉宣さん(22)が、清志郎さんがボーカルを務めたバンド「RCサクセション」の曲を演奏、多くのファンが涙を流した。

 清志郎さんはたまらん坂の近くに一時、下宿していたとされ「多摩蘭坂」という曲も発表。一周忌のこの日も坂の名を刻んだ石柱は花束で埋められた。三十年以上のファンという藤井さんは、地元有志と「たまらん坂に忌野清志郎のメモリアルモニュメントを建てる会」を結成。街頭やインターネットで呼びかけ、約五千人の署名を集めた。藤井さんは「清志郎がここに住み、曲を残してくれた。私たちも清志郎がいたという証しを残したい」と話している。

 

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