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タレントの萩本欽一(68)がスポーツ報知のインタビューに応じた。先ごろ、NHK総合「欽ちゃんのワースト脱出大作戦」の記者会見で「これが最後の番組の覚悟」と“テレビ引退”をほのめかす発言をして取材陣を驚かせたが、その真意は何だったのか。1970、80年代に「視聴率100%男」と呼ばれた男は、重くのしかかる視聴率とどう戦い、向きあってきたのかを聞いた。
先月17日の会見。萩本は「去年あたりから、やっとジジイになったって自覚が出てきた。もう番組をすることもないと思った。これが最後の番組だという覚悟」。この発言が取材陣を驚かせた。
「『欽ちゃんの』ってタイトルに付いた番組は久々だったからさ。最後の“つもりで”頑張るということ。ここ数年は、何をやってもこれで最後という思いが強いのも確かだけどね」
テレ朝系「欽ちゃんのどこまでやるの!」、フジ系「欽ドン!良い子悪い子普通の子」など、70~80年代にかけて数々の大ヒット番組をもち、「視聴率100%男」の異名を取ったテレビ界の申し子。「自分の名前が付くと責任を感じるな。僕の場合、責任というと『数字(=視聴率)』だからね。今回も、数字を取らないといけないな~って思うよね」
華々しい活躍を見せる一方、新聞や雑誌に「視聴率100%男」の見出しが躍る。当然のように結果を求められる萩本は苦悩していた。85年3月に休養を宣言。レギュラー番組をすべて打ち切り、充電期間に入った時期もあった。「初めは(視聴率を上げることに)挑戦するのが楽しかったのね。ある時期を過ぎたら現状維持とか、今がいいからそのままとか、になって。テレビに疲れたんじゃない、責任に疲れちゃったの。しばらく数字の話は聞きたくなかった。10年ぐらいは数字の話をしない、見ない、気付かないようにしていた」
テレビから離れ、気付かされたこともあった。やっぱり自分はテレビが大好きだということ。「数字を気にしないでやると、テレビはつまらない。見ている人の数、手応えを感じられないじゃない。見てくれない人がいれば、悔しい、頑張ろうってなる。『視聴率』って言葉はいやらしいけど、『皆が見てくれている数』と思えば楽しかったりするわけ。数字で苦しんだけど、やっぱり数字はおもしろいなって思ったよ」
充電期間中も唯一、やり続けた番組がある。日テレ系「欽ちゃんの仮装大賞(現・欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞)」だ。「日本テレビがさ、うまいこと言うんだよ。『あれは欽ちゃんの番組じゃない。大将は、主役は仮装して出てくる人。それを支えているだけだって言っていたじゃない』ってさ。『出演者が主役の番組。主役がやめると言ってないのに勝手にやめちゃいけない』ってね」
07年夏に同局系「24時間テレビ」で70キロマラソンに挑戦。喜ばしい出来事があった。「翌日の新聞でね、欽ちゃんよく走ったじゃなくて『瞬間最高視聴率43・9%で歴代1位を記録』だった。数字を書いてくれたのは刺激的だった。久しぶりに数字に褒められたっていう。僕にとっては一番うれしい言葉だったな」
▼坂上二郎さんの存在
欽ちゃんを語る上で、坂上の存在は欠かせない。「コント55号」は今年で結成45年目。当初は短期のコンビ結成予定だった。「こんなにいい人生を歩ませてくれた、そういう運を持ってきてくれた最初の人だからね。俺にとっては恩人だよ」。坂上とは一度もケンカしたことがない。「年上なのに全然怒らないの。『欽ちゃんの思うとおりにやればいい』って100%僕に任せてくれる。タイトルと役柄だけお伝えして『以上!』ってね。打ち合わせもないし、出たとこ勝負。互いに『敵は外にいない。55号の中にいる』って、よく言っていたよ。巌流島の戦いのようだったね」
行動力と発想力は衰えていない。ひそかにもくろんでいることがある。「(70、80年代)当時のテレビをやっていた人間が皆、定年を迎えちゃってね。もう1回、年食った人たちで番組を作りたいんだよ。僕は勝手に思って勝手に動くだけだから(笑い)。秋ごろに何かやりたいと思っている。『もう1回テレビを作ろうよ』って。昔の仲間たちに叫んでいるところ」。テレビ引退どころか、逆にパワフルさを増している。
◆欽ちゃんのワースト脱出大作戦 環境、犯罪、事故などさまざまなデータが示す「ワースト=最下位」の地域に協力。現地住民がワースト脱出を目指す姿を追った地域密着の番組。過去3回放送されたが、番組名に「欽ちゃんの」という冠は入っていなかった。初回は7日、午後7時半放送。
◆萩本 欽一(はぎもと・きんいち)1941年5月7日、東京・浅草生まれ。68歳。浅草東洋劇場に入り、66年に坂上二郎と「コント55号」を結成。「欽ちゃんのどこまでやるの!」「欽ちゃんのドンとやってみよう!」「欽ちゃんの週刊欽曜日」などに出演し、一時代を築く。「なんでそうなるの!?」のギャグが有名。「スター誕生」「仮装大賞」など名司会者としても知られる。「茨城ゴールデンゴールズ」の監督。身長165センチ。血液型A。
(2010年5月2日06時05分 スポーツ報知)
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