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万博公園の運営、大阪府へ移管を…事業仕分け

 政府の行政刷新会議(議長・鳩山首相)は27日、東京・日本橋の貸会議室で、独立行政法人を対象とした事業仕分け第2弾の3日目の作業を行った。日本万国博覧会記念機構(財務省所管)が行っている万博記念公園(大阪府吹田市)の運営は、「自治体に任せるべきだ」と判定し、大阪府移管とした。同機構の金融資産約200億円分については、国の出資割合に応じて国庫へ返納するよう求めた。

 国土交通省が所管する鉄道建設・運輸施設整備支援機構について、旧国鉄職員の年金支給などの補償に充てている「特例業務勘定」が、旧国鉄資産の売却や年金制度改正の影響などで約1兆3500億円の利益剰余金が発生しているとして国庫返納するよう求めた。

 万博記念公園(大阪府吹田市)の運営を巡り、政府の行政刷新会議による27日の事業仕分けは、独立行政法人・日本万国博覧会記念機構から大阪府に移管するべきと判定した。橋下徹知事はこれまで、国に公園の運営権を引き渡すよう求めてきただけに「やっと一歩を踏み出せた」と歓迎した。

 この日の仕分けでは、機構の廃止を視野に議論が進み、「(国が)金を払わないで、公園を管理してもらうのは経済合理性からあり得る」(枝野行政刷新相)などと、府による運営を支持する意見が相次いだ。

 また、同機構が持つ約400億円の金融資産のうち、万博の収益分を除いたとみられる約200億円については、出資割合(国53%、府47%)に応じて国に返納する方向性が強まった。今後、配分方法などの協議に臨む橋下知事は、課題の解決について「半年以内に決着させたい」と語った。

 一方、法人の廃止の方向性が強まった同機構の中井昭夫理事長は「公園がきちんと後世に残り、国民が喜ぶのであれば廃止でもいい」と話した。

2010年4月28日  読売新聞)
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